
BOSE VCS-10
¥29,000(1台、2003年発売)
解説
リアルなセリフの再現を追及した薄型設計のセンタースピーカー。
ユニットにはセリフ再生のために専用設計された5.7cmコーン型フルレンジユニットを2本と低域用5.7cmコーン型ドライバーを2本搭載しています。
フロントには中高音再生を重視して設計された2本のドライバーを配置しており、明瞭なセリフの再生を実現しています。また、フロントドライバーの後方には低音再生を重視して設計されたドライバーを2本配置しています。このドライバーにはフロントのドライバーとの位相歪を避けるため、低音専用の強力なマグネットが採用されています。
各ユニットにはキャンセリングマグネット・シールドカンによる防磁設計が施されています。
ユニットレイアウトにはアーティキュレイテッド・アレー設計を採用しており、正面のドライバーから発せられた中高音が最適な放射パターンを描くように独特な角度をつけて設計されています。これにより指向性を改善しています。
キャビネット構造には独自に開発したコンパウンド・ローディング・システムを搭載しています。
この方式では、後方のコンパウンドドライバーの振動を正面のドライバーに伝えて共振させるため前チャンバーを密閉しており、コンパウンドドライバーの振動に前ドライバー自体の動きも加わって共振周波数付近で非常に強い力で共振が発生し、力のある低音を生み出しています。これにより従来必要とされていたエンクロージャーの容積を約30%縮小しています。
また、ドライバー後面の低域エネルギーを左右に設けられたポートから放射するよう設計されています。キャビネット内部は左右が完全に遮断された設計となっており、左右のポートは全く同一の特性となっています。さらにポートの開口部は除々に広がっていくフレア状になっているため、低域エネルギーをスムースに放射し、開口部における乱気流の発生を抑えて効率の高い低音再生を可能にしています。
ブラウン管テレビの上にも設置できるよう、奥行き152mm、厚さ84mmのコンパクトサイズとなっています。
また、つや消しのプロフェッショナル・グレイカラーとすることで、テレビと違和感なくマッチするよう配慮されています。
スマート・プロテクション回路を搭載しており、電子部品で構成されたロジック回路が入力信号をアクティブに監視し、許容入力を超えた過大な入力信号を感知すると入力信号を歪成分が無くなるまでカットします。歪成分が無くなるとすぐに復帰します。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・センター型・防磁設計 |
使用ユニット | 低域用:5.7cmコーン型x2 全帯域用:5.7cmコーン型x2 |
インピーダンス | 6Ω |
許容入力 | 50W(rms IEC-268-5) 100W(peak) |
外形寸法 | 幅546x高さ84x奥行152mm |
重量 | 2.5kg |