
BOSE 301MM
¥49,800(1台、1980年頃)
解説
ボーズの代表的なスピーカーシステム。
低域には20cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットでは振動系を軽くするために新開発の特殊パルプ材を採用しており、さらにダンパーとエッジに工夫を凝らすことで制動値をコントロールしています。また、6層巻きのボイスコイルや強力磁気回路を採用しています。
このユニットはピークパワーで250W、連続で70Wの入力にも耐える高耐入力を実現しており、3kHz以上まで歪の無い再生が可能となっています。
高域にはウーファーとのつながりを考慮してコーン型トゥイーターを搭載しています。
コーン紙はウーファーと同様に内部損失が大きくヤング率の高い特殊パルプを採用しています。
トゥイーターユニットの前面には独自のフォーカシングコントロールを装備しており、角度を操作することで音響エネルギーの調整が可能です。このフォーカシングコントロールはいくつかの特許を持った独自の形状に仕上げられています。
ネットワーク部にはデュアルフリーケンシーネットワークを採用しています。
この方式ではクロスオーバーポイントが2ヶ所に設けられており、中音域でウーファーとトゥイーターが1オクターブ以上にわたって共通の再生帯域を受け持っています。これにより全帯域でフラットでスムーズな周波数特性を得ています。
また、パーツ類にも検討が加えられており、経年変化の激しいコンデンサーは十分なエージングテストの後に容量を再チェックして特性劣化の無かったものだけを使用しています。
電力ロスによる音質劣化につながるおそれがあるため、レベルコントロールを排除しています。
フロントバッフルはトゥイーターがマウントされた部分が45度傾いたボーズ独自の構造となっており、自然な高域再生を可能にしています。
エンクロージャーはカナディアン・メープル材とホワイト・バーチ材のミックスによるチップ材を高圧プレス、樹脂加工して使用しており、響きの良さを追求しています。また、板厚はフロントバッフルが33mm、その他が18mmとなっており、不要な共振を抑えています。
エンクロージャーにはブラックとホワイトの2種類のバリエーションがあり、ホワイトモデルには4種類(Lounge、Cafeteria、Wedding
Chapel、Boutique)のグリルバリエーションがありました。
グリルは別売オプションとして単体でも販売されました。
別売オプションを使用することで自由度の高い設置が可能です。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・ダイレクト/リフレクティング方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型 高域用:コーン型 |
インピーダンス | 8Ω |
クロスオーバー周波数 | ウーファー:1.2kHz、3kHz トゥイーター:1.2kHz |
外形寸法 | 幅433x高さ268x奥行236mm |
重量 | 6.73kg |
別売 | グリル(単色1ペア、¥13,000) |