
BOSE 242 WestBorough
¥100,000(2台1組、2000年頃)
解説
121と組み合わせることで363にステップアップできるアクースティマス・スピーカーシステム。
242WestBoroughは低域にはボーズの米国特許技術であるアクースティマスによるウーファーを用い、高域には新開発のソフトドーム型トゥイーターを採用することでワイドレンジ化を図っています。
高域には2.5cmソフトドーム型トゥイーターを搭載しています。
このユニットは振動板に非常に薄いテトロンを使用しており、ピークやディップを抑えて色づきの少ない音を可能にしています。また、ドーム外周のホーン部のストロークを短くすることでドーム型なれではの広い指向性を発揮しています。
さらに磁気回路には磁性流体を充填しており、ダンピング特性の改善と歪成分の低減を図っています。
低域には16cmコーン型ウーファーユニットを採用しており、ベースエンクロージャーの内部に搭載したアクースティマス方式としています。
この方式ではウーファーユニットがキャビネット内に隠れているため、音響エネルギーはポート内の空気の質量に共振する形で外部に放射されます。このため仮にキャビネット内で中高域エネルギーや歪が発生しても、その周波数エネルギーはポート内の空気の共振周波数とは異なるため共振は起こりません。このアコースティックフィルター効果によって高い周波数の歪をカットしています。
また、ポート出口には流体力学を駆使した設計を施しており、空気噴出エネルギーの乱気流化を防止しています。これによりポートノイズを除去するだけでなく、低域エネルギーの再生効率も向上しています。
アクースティマス方式ではユニットの前後に配置されたポートを介して音響エネルギーが放射されます。このポートはそれぞれ異なる周波数にチューニングされており、ポートAのチューニング周波数付近ではユニット前側のポートBからは殆ど出力がありません。しかしポートAからはコーン紙をあまり動かさずに大きな音響エネルギーが得られます。逆にポートBのチューニング周波数付近では後側の出力が殆ど無くなり、前側から大きな音響エネルギーが得られます。
この構造によって2つのチューニング周波数の間の部分では両方の出力が相乗されるため、結果的に非常に広い帯域にわたってフラットで高能率な低音を得ています。
このポートでの再生帯域は2オクターブ以上というワイドレンジとなっています。
エンクロージャーには針葉樹を100%用いたMDFを使用しており、音楽的な美しさを追求しています。
さらにサイドパネルはバーズアイメイプル調に仕上げられており、表面には傷などの付きにくい特殊UVコーティングを施して耐久性を高めています。
スピーカー端子には金メッキネジ込み式を採用しています。このターミナルはバナナプラグにも対応しています。
別売りで専用のスピーカースタンドがありました。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・アクースティマス方式・ブックシェルフ型・防磁設計 |
使用ユニット | 低域用:16cmコーン型 高域用:2.5cmコーン型 |
インピーダンス | 6Ω(121との接続による) |
許容入力 | 80W(rms) 210W(peak) ※121との接続による |
低磁束漏洩 | キャンセリング・マグネット方式 |
外形寸法 | 幅270x高さ415x奥行268mm |
重量 | 11.5kg |
別売 | 専用スピーカースタンド PS-3(2台1組、¥22,000) |