BGW Model 203
¥280,000(1978年頃)
解説
"卓越したパフォーマンス"を得るために、新しい技術を駆使し妥協をせずに作り上げたコントロールアンプ。
RIAAプレイバックカーブは2つの部分に別れており、1kHz以下は第1段目に属し、1kHz以上は第2段目に属する設計を採用しています。また、各段階のフィードバック曲線はRIAAカーブの最適の部分を再生するように設計されています。
これによりフォノステージの正確度が増し、他のアンプに比較して2倍のパフォーマンスを得ています。
フォノステージはイコライザーを2つのステージに分け、個々の差動回路がターンオーバーとロールオフを受け持ち、インバーテッド・ダーリントン回路により電圧増幅を行っています。
電源には、ダーリントンエミッタフォロワー接続±電圧コントロール安定化電源回路を導入することで安定度を向上させています。さらに、各セクションにはエミッターフォロワー回路を使用しており、低出力インピーダンス化が行われています。
また、パワートランスは銅製のシールドケースに入れ、さらにACラインは全ての回路から遮断されるようになっており、高SN比化を図っています。
トーンコントロールには13ポジションの本格的ロータリースイッチを採用しており、3dBステップの左右独立コントロールが可能です。また、Baxandallタイプのフィルターは差動増幅、電圧増幅回路構成となっています。
マスターボリュームには22ポジションの厚膜ディテントボリュームを使用しています。
また、HighゲインとLowゲインをスイッチ切換により選択できます。
各回路のパーツには、GEやスプラグ、RCA、ベルデンなどの高品質パーツを採用しています。
プリスイッチボタンとパワースイッチボタンを搭載しています。
プリスイッチボタンはプリアンプの電源コントロールとリアパネルのPREとPWRのアウトレットをコントロールします。また、パワースイッチボタンはプリスイッチボタンがONの時にPWRアウトレットのコントロールをします。
HighとLowフィルターを搭載しています。それぞれスクラッチフィルターとサブソニックフィルターとして動作します。
別売りでウッドケースがありました。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
入力インピーダンス | Phono1/2:47kΩ Tuner、Aux1/2、Tape1/2:90kΩ |
利得 | Phonoアンプ:42dB High Levelアンプ:22dB(Highポジション) 10dB(Lowポジション) |
RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.25dB |
周波数特性 | Phonoアンプ:20Hz~20kHz ±0.25dB High Levelアンプ:20Hz~20kHz ±0.2dB |
SN比 | Phono:88dB High Level:80dB(Highポジション) 90dB(Lowポジション) |
最大許容入力 | Phono:100mV(1kHz) High Levelアンプ:10V |
出力電圧/負荷インピーダンス | Line out:8Vrms/600Ω(+20dBm) Tape out:10Vrms/5kΩ 定格出力:4V/rms/5kΩ |
全高調波歪率 | 0.01%以下(20Hz~20kHz、定格出力時) |
トーンコントロール | Bass:±18dB(50Hz) Treble:±18dB(15kHz) |
フィルター | Low:20Hz、18dB/oct High:12kHz、18dB/oct |
電源電圧 | AC120V(90V~130V)、AC240V(220V~240V)、50Hz/60Hz |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅483x高さ133x奥行273mm |
重量 | 8.1kg |
別売 | ウッドケース |