Aurex SR-510/SR-510E
¥89,000(1975年頃)
解説
コンデンサーカートリッジや光電形サーボを採用したレコードプレイヤー。
駆動メカニズムにはダイレクトドライブ方式を採用しています。
このメカニズムのサーボ回路には光電形サーボシステムを採用しています。この速度制御方式はターンテーブルと同時に回転する縞模様のスリット板が設けられており、このスリット板を投光部と受光部で挟んだ構造を採用しています。そしてスリットの回転によって起こる光の断続を受光部の感光素子CdSが検知してパルスを検出しています。このパルスを増幅し、マルチバイブレーターで波形を整えたあと、積分して直流電圧に変えられます。この電圧と基準になる電圧を比較し、差電圧を増幅してスイッチング回路に送り、モーターの駆動電圧をコントロールしています。
光は特性として応答速度が速くて正確なため、優れた速度制御方式を実現しています。
駆動モーターにはトルクむらが少ないエディカレントACサーボモーターを採用しています。
カートリッジにはエレクトレットコンデンサー型カートリッジであるC-404Xを装備しています。
このカートリッジは針先にエクステンド針を採用しています。この針は針先の形状がカッター針に近いため、乞食特性が優れ、レコード内周でも歪の少ない再生音が得られます。
このカートリッジはCD-4ディスクの再生も可能です。
タッチスイッチ式の速度切換スイッチを採用しており、指先を軽く触れるだけで33・1/3回転と45回転を切換えできます。
速度を細かくコントロールするストロボ装置のほかに、ランプ表示形式をとった速度監視装置を装備しています。
この機能はあくまでも目安として設けたもので、進みと遅れのそれぞれを1%で点灯します。例えば、針圧1.5gのカートリッジを使用していた時の速度調整で3gなど重い針圧のカートリッジを使った場合、多少の負荷変動が起こることがあります。そういった際の目安として使えます。
トーンアームにはスタティックバランスS字型トーンアームを採用しています。
オイルダンプエレベーション機構を搭載しています。
ストロボ部にはミラーを用いた反射式を採用しています。
33・1/3、45の各回転数とも±4%の調整が可能です。
速度切換用にブレーキ機構を搭載しています。
33・1/3回転と45回転の速度切換を速やかに行えます。
シェルスタンドが2個設けられています。
システムの水平を確認するために水準器が設けられています。
高さ調整が可能なインシュレーターを装備しています。
45アダプターやオーバーハングゲージが付属しています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
モーター | ACサーボモーター |
駆動方式 | ダイレクトドライブ方式 |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
ワウフラッター | 0.03%(WRMS) |
SN比 | 60dB |
ターンテーブル | 30cmアルミダイカスト、1.2kg |
慣性質量 | 170kg-cm2 |
<トーンアーム部> | |
型式 | スタティックバランスS字型 |
実効長 | 237mm |
トラッキングエラー | +1.5゜、-0.5゜ |
オーバーハング | 15mm |
針圧可変範囲 | 0~4g |
<カートリッジ部> | |
型式 | エレクトレットコンデンサー型(C-404X) |
周波数特性 | 25Hz~50kHz |
出力電圧 | 30mV(1kHz、50mm/s) |
セパレーション | 25dB(1kHz) 15dB(30kHz) |
チャンネルバランス | 1dB(1kHz) |
コンプライアンス | 15x10-6cm/dyne |
推奨負荷抵抗 | 30kΩ以上 |
供給直流電圧 | 6V~9V |
針先 | エクステンド針 |
針圧 | 1.5g |
交換針 | N-404C-EX(¥7,000) N-404X(¥13,000) |
自重 | 4.5g |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 14W |
外形寸法 | 幅550x高さ190x奥行414mm |
重量 | 12kg |