オーディオの足跡

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SC-Λ90Fの画像
 解説 

SC-Λ99やSY-Λ88IIで培われた技術を基に、デジタルオーディオ時代に対応したアンプとして開発されたステレオパワーアンプ。

新開発のコンプリメンタリー・パワーMOS FETを搭載しています。
オーレックスが開発したこのパワーMOS FET(2SK405、2SJ115)はπ-MOSと呼ばれる2重拡散形構造を採用しており、高耐圧化を実現するとともに、高利得なほか、高速化が図られています。
さらに、同時にオン抵抗を低く抑えることでハイパワーを実現しており、しかも従来のドライバー回路がそのまま使え、パラレル使用も簡単にできるなどの特徴を持っています。

回路構成は新開発パワーMOS FETをパラレル接続し、初段デュアルFETカスコード接続、2段デュアルトランジスタ差動カスコード接続カレントミラー電圧増幅段でダーリントン接続してドライブしています。

入力段には、SY-Λ88II、SC-Λ99で使用したローノイズデュアルFETである2SK270Aを採用したほか、広帯域に渡りローノイズ、ローインピーダンスで定評のあるスーパーΛ電源を導入し、電源部のノイズを抑えています。
さらに、半導体素子に充分に電流を流す事で内部抵抗を下げ、熱雑音を防止するなどローノイズのドライバー回路としており、この結果、優れたSN比を実現しています。

AC電源→アンプ間のローノイズ、ローインピーダンス化を促進するため、スーパーΛ電源をプリドライバー段までの電源部に採用しており、音質に磨きをかけています。
電源トランスには410VAの大形トロイダルトランスを採用しており、2次巻線は電力増幅用、電圧増幅用(ドライバー回路)、保護回路・インジケーター用の各電源を分けた3電源構成となっており、相互干渉を低減しています。
インピーダンスを減少させるため、パワースイッチを大容量化するとともに整流器をパラレルで使用しています。整流器は高速タイプのものを使うとともに、端子には銀クラッドを施すなど、徹底した設計が施されています。
また、電力増幅段用回路にはSC-Λ99で開発した高音質タイプの大容量大形電解コンデンサーを使用しており、さらにドライバー増幅段用スーパーΛ電源部には、新開発の電解コンデンサーを採用するほか、それぞれの電解コンデンサーにはuΛ-II形Λコンデンサーや銅箔スチロールコンデンサー、Vコンなどをパラレルに接続することで、ローインピーダンス化、異種金属接触の減少、振動の防止を大幅に改善しています。

一般的なDCアンプと異なり、能動素子の含まれたDCサーボ回路による音質劣化を防止するため、サーボレスDCアンプとしています。
これにより音質に影響を与える帰還回路がシンプルになっており、大出力時においても優れた音楽再生が可能となっています。

基本となる信号回路は極めてシンプルな構成とし、NFBループや各信号系の抵抗には、RM抵抗と呼ばれる高信頼性のカーボン抵抗をパラレルに使用しています。それぞれの抵抗値と異なった値にすることで雑音の周波数を分散しするとともに、抵抗の鳴きによる色づけを無くし、聴感上のフラットネスを考慮しています。
また、トランジスタのノンリニア成分が発生する箇所には、銅箔スチロールコンデンサーに振動防止のブチルゴムを巻いたコンデンサーを使用し、コンデンサーの鳴きを抑え込んでいます。

信号系、電源系の固体コンデンサーには、Λ99と同じく定評のある銅箔スチロールコンデンサーやuΛ-II形Λコンデンサー、GUコンデンサーなどを採用しており、ローインピーダンス化に加えて、異種金属接触の減少、振動防止を大幅に促進しています。
さらに、特殊製法によって広帯域にわたって共振が少なく、エネルギーバランスの良い特性を実現しています。

出力段のパワーMOS FETのソース抵抗に、Λ99でも使用した銅を抵抗体とするΛ抵抗を採用しています。これにより大電流が流れる経路は全て銅を使用した素子で統一され、異種金属が混じらないΛループ回路となっています。

大形ピークパワーメーターを搭載しており、レンジ切換えなしにモニターが可能です。
メーターの照明は明るさを2段階に変えられます。

ダイレクトとバリアブルの2系統の入力端子を搭載しています。
バリアブル端子はフロントのボリュームコントロールスイッチで音量コントロールができ、ボリューム位置は前面パネルに5点LEDで確認できます。
ダイレクト入力端子では入力ボリュームなどを通らず直にアンプの初段につながります。

オーレックス独自のクリーンドライブ回路を搭載しています。
スピーカーのマイナス端子につないだ第3のコードで逆起電力のノンリニア成分が原因で発生する歪成分を検出し、アンプ内にフィードバックして歪を打ち消します。これにより、高調波歪を1/10以下に低減、混変調歪を大幅に低減、フラットな周波数特性、スピーカーコードのインピーダンス・ゼロ化、ダンピングファクター無限大などの特徴が得られます。
クリーンドライブ端子は、スピーカーのマイナス端子側に接続して威力が発揮できるよう設計されており、万が一の時のために、疎高速保護回路を搭載しており、誤接続からセットを保護するようになっています。

スピーカー出力端子に直流電圧が漏れた場合や、スピーカーがショートした場合にアンプを保護する従来の保護回路の他に、セット内部の異常高温からセットを保護し、熱暴走を防止する温度保護回路も搭載しています。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
<アンプ部>
定格出力(20Hz~20kHz) 100W+100W(8Ω)
全高調波歪率(20Hz~20kHz) 0.007%(定格出力時、8Ω)
混変調歪率(50Hz:7kHz=4:1) 0.007%(定格出力時)
周波数特性 DC~100kHz +0 -1dB
出力帯域幅(8Ω、0.05%歪) 5Hz~100kHz -3dB
入力感度/インピーダンス 1V/50kΩ
残留雑音(入力ショート) 70μV(8Ω)
SN比(IHF、Aネットワーク) -126dB(入力換算)
ダンピングファクター 150
スピーカーインピーダンス A、B:4Ω~16Ω
A+B:8Ω~16Ω
<メーター部>
メーター指示範囲 1mW~200W(8Ω)
-50dB~+3dB
指示精度 -50dB以上:20Hz~20kHz ±2dB
-50dB以下:20Hz~20kHz ±3dB
<総合>
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 320W
外形寸法 幅420x高さ158x奥行385mm
重量 15kg