オーディオの足跡

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SB-Λ77の画像
 解説 

クリーンドライブやΛループを採用したプリメインアンプ。

オーレックス独自のクリーンドライブを搭載しています。
クリーンドライブ方式では、スピーカーのマイナス端子側に歪成分検知用コードが追加されており、これによってスピーカーで発生した歪成分を検出し、アンプ内にフィードバックしています。そして、アンプ内で歪成分をキャンセルするように帰還量を調節して送り出します。これによってスピーカーケーブルの伝送特性やスピーカーで発生する逆起電力による歪を打ち消し、動的特性の改善を図っています。
この検知用コードには電流が殆ど流れないため電圧降下が無く、スピーカー端子で歪成分を検知することができます。また、コードはスピーカーケーブルとのインピーダンスも検出するため、結果的にスピーカー入力端子における電圧はアンプの出力電圧と等しくなり、定電圧駆動となります。
このクリーンドライブ方式を採用する事で、スピーカーと接続して使用した際の高調波歪率を10分の1以下に低減し、さらに混変調歪も大幅に改善しています。また、アンプとスピーカーケーブルのインピーダンスを全てキャンセルできるため、スピーカー入力端子からアンプ側を見たときのインピーダンスはゼロとなり、スピーカー入力端子でのダンピングファクターは無限大となります。

電源=出力ループの音質向上を図るため、この経路で使われている素子と線類の全てに銅を使用したΛループを採用しています。
Λループを実現するため、アルミの電解コンデンサーは銅箔フィルムのΛコンデンサーを、パワートランジスタのコレクタには銅基板、エミッタ・ベース・コレクタの端子は軟銅線に改良し、さらに配線にも銅線を採用しています。そして、これまで問題だったエミッタ抵抗には新開発のΛ抵抗を採用しています。
銅は抵抗体としてあまりにも固有抵抗が低く抵抗に使用することが不可能でしたが、Λ抵抗では銅箔を抵抗体としてΛコンデンサーと同様の無誘導巻きを実現しており、電流が流れても磁束を打ち消し合うことで純抵抗のように動作します。このため高い周波数までエミッタ抵抗値は一定となるほか、リアクタンスも少なく過渡特性も向上させています。
また、フィルムコンデンサーにありがちな振動モードによる電気ノイズの発生も、Λコンデンサーにおいて実現している無振動技術によって解消しています。

イコライザーアンプ部は、デュアルFET 2SK146にデュアルトランジスタをカスコードブートストラップ接続した初段回路と、カスコードブートストラップ接続とした2段目差動アンプで構成されています。
MM/MC切換えはゲイン切換方式で、接点数を減らして音質劣化を抑えています。また、MCにおいても入力にFETを使用したICL構成とし、高音質化を図っています。

フォノ入力端子からスピーカー端子の間はシンプルな2アンプ構成となっています。また、Tuner/Aux/Tape各入力端子からスピーカー端子の間はカップリングコンデンサーの入らないDC構成となっています。これによりダイレクトポジションではイコライザー出力が直結でメイン入力に入る事になり、ダイレクトイコライザーとトーンディフィートを合わせた機能を持つことになります。

パワーアンプ部は、デュアルFET 2SK150にデュアルトランジスタでカスコードブートストラップ接続した初段差動回路と、2段目差動アンプもカスコードブートストラップ接続とした、低歪率DCパワーアンプとなっています。

回路の要所要所で、振動モードの単純化、低インピーダンス化を図った銅蒸着のΛコンデンサーや、Vコンデンサーを改良したVXコンデンサーを採用しています。

電源部には新開発の電解コンデンサー(15,000μF、63WV)を採用しています。
このコンデンサーは使用材料を厳選吟味するとともに、応答速度の速いペースト、特殊エッチングによる低倍率電極箔、及び特殊な方法による化成膜の形成、さらに音質を良くするための構造を採用しており、低インピーダンス化と高音質化を図っています。

パワートランジスタにはトランジション周波数60MHz以上というスーパーfTトランジスタ 2SC2565A、2SA1095Aを採用しています。これらのトランジスタは、電極歪の発生を防ぐためコレクタ基板やベース、エミッタ抵抗に磁性体を用いずに軟銅線を採用しており、非常に高い周波数まで歪が少なく安定した増幅を可能にしています。

電源部には大型トロイダルトランスを採用しており、トランスの2次側を電圧増幅段用、電力増幅段用、保護回路とランプ用にセパレートした3電源方式としています。

Recセレクタースイッチを搭載しており、再生中のソースとは別で録音ソースを選択できます。

トーン回路には、一般のNF型回路と異なり、アンプとトーン素子を分離したCR型トーン回路を採用しています。

クリーンドライブ回路専用の高速プロテクターを搭載しており、歪検出用コードを誤配線したときでも回路を保護し、パワーインジケーターの点滅で知らせます。

機種の定格
型式 プリメインアンプ
<パワーアンプ部>
連続出力 100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz)
105W+105W(8Ω、1kHz)
全高調波歪率 0.007%(定格出力時)
混変調歪率 0.007%(定格出力時)
周波数特性 DC~300kHz +0 -3dB
出力帯域幅(IHF、歪率0.05%) 5Hz~80kHz(8Ω、両ch駆動)
スピーカーインピーダンス 8Ω~16Ω
<プリアンプ部>
入力感度/インピーダンス Phono MM:2.5mV/47kΩ
Phono MC:0.25mV/100Ω
Tuner、Aux、Tape play:200mV/50kΩ
録音出力 200mV
周波数特性 DC~300kHz +0 -3dB
全高調波歪率 0.007%
トーンコントロール Bass:±8dB(100Hz)
Treble:±8dB(10kHz)
サブソニックフィルター 16Hz、6dB/oct
ミューティング -20dB
イコライザー偏差 20Hz~20kHz ±0.2dB
Phono最大許容入力(1kHz、歪率0.01%) MM:300mV
MC:20mV
SN比(IHF-Aネットワーク、ショートサーキット) Phono MM:90dB
Phono MC:71dB
Aux:108dB
<総合>
使用半導体 トランジスタ:80個
IC:2個
ダイオード:40個
FET:18個
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 170W
外形寸法 幅420x高さ151x奥行399mm
重量 11.5kg
付属 クリーンドライブ歪検知用ケーブル(3.5m)x4