
Audio Current Partita C2
¥550,000(1996年9月発売)
解説
コントロールアンプの第2作として、パワーアンプPartita P2との組み合わせを目的に作られたコントロールアンプ。
回路構成には三段直結回路を採用しています。
この回路の可能性を最大限に発揮させるため、音響的かつ電気的に合理的なチューンナップが施されています。特に通常では常識的に使われるNF回路のコンデンサを追放することで音質の向上を実現しています。このためDC(直流)阻止のコンデンサは入力部と出力部の2個だけとなります。
トランジスタには音質的な理由から全てモトローラ製を採用しています。
メイン回路には30個のトランジスタが使用されています。
ICやLEDにも海外製品を積極的に採用しています。
メイン回路(信号増幅回路)には価格よりも性能を優先しており、国産部品にこだわっておらず、IC2個はモトローラ製、LED6個はHP製を採用するなどしています。
入力部にはMILグレードのテフロンフィルムコンデンサを採用しています。また、出力部にはMILグレードのポリプロピレンコンデンサを採用しています。
電源部にはMILグレードの4端子電解コンデンサを採用しています。
メイン回路の基盤を18本のビスで5mmの真鍮板に固定しており、振動に対する安定度を向上させています。
これは数年間に及ぶモジュールアンプの設計経験が活かされています。
ツマミの材質をアルミから重量のある真鍮へ変更しており、ボリューム接点の振動に対する安定化を考慮しています。
アッテネータースイッチを搭載しており、ゲインの高いパワーアンプや効能率スピーカーを組み合わせた際に小音量時のコントロールが容易に行えます。
電源トランスにはALTシリーズと同様のローパスフィルター回路を採用しています。
配線材にはMILグレードのテフロン被膜電線(ベルデン製)を採用しています。
手作業によるはんだ付けを採用しています。
ParitaC2の設計では、ヒアリングテストの結果を電気的に反映させる回路のチューニングが施されています。チューニングでは片チャンネル当たり24の音響的ポイントがあり、ヒアリングテストによって音楽を鳴らしながら各ポイントが追求する音色に近づくように調整しています。
Phono入力を備えていますが、イコライザーアンプは搭載していません。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
周波数特性 | 5Hz~100kHz -1dB(1V、10kΩ負荷) |
最大出力 | 3V(1kHz、THD 0.007%以下、10kΩ負荷) |
入力端子 | Phono EQ、CD、Tuner、Aux1/2/3 ※Phono EQはイコライザ回路非搭載 |
テープモニター回路 | 1回路 |
入力インピーダンス | 20kΩ |
利得 | 16dB |
レコーディングアウト・オフ回路 | Rec out offスイッチ搭載 |
アッテネーター回路 | -6dB |
外形寸法 | 幅430x高さ72x奥行320mm |
重量 | 7.9kg |