オーディオの足跡

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SCM50slの画像
 解説 

スーパーリニアウーファーを採用したslシリーズのスピーカーシステム。

SCM50slは、SCM100slのユニット構成のうちウーファーのみ口径を小型化した構成となっています。

slシリーズでは渦電流歪に着目しています。これはボイスコイルに信号が流れてボイスコリウ自体が振動を繰り返す際にフロントプレートとポールピースの間に発生する歪で、これによってボイルコイルのリニアリティが阻害されます。
slシリーズではこの部分に新開発の素材であるスーパーリニア磁性体を採用しています。これはマグネティックマテリアル分野のトップメーカーに協力を要請して開発したもので軟鉄と同等の電流を保持し、一方では絶縁体となるという特長を持っています。この素材を渦電流リングに加工し、ポールピースとフロントプレートで形成されるギャップに装着することで渦電流の実質的除去に成功しています。
2つの渦電流リング間のギャップはボイスコイルを冷却し、ダイナミックレンジを維持するために狭く設計されています。

低域には9inchコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはパルプコーンを採用しています。このユニットはSCM100slに使用されたウーファーと比較して口径は小型化されていますが、磁気回路は同じ設計となっています。

中域には3inchソフトドーム型ミッドレンジを搭載しています。

高域には1inchソフトドーム型ツィーターを搭載しています。
振動板にはポリエステルドームを採用しています。

ネットワーク部のクロスオーバー周波数を380Hzと3.5kHzとしています。
これはピアノの鍵盤のちょうど真ん中が440Hzで、これを音楽の中心周波数とし、380Hz~3.5kHzをレスポンスの優れたミッドレンジに割り当てる事で音質上のメリットを得ています。
このネットワーク回路は独立したボックスに収められており、エンクロージャー内部の気圧変化や振動による変調を防いでいます。

エンクロージャーの素材には高密度MDF材を十分な厚みで用いており、さらに補強材を多くの試作によって位置を決め、共振を抑えています。
外観はウォルナット仕上げが施されています。また、サランネットには音の透過率の良い素材を採用しています。

スチールスタンドが付属しています。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:9inchコーン型
中域用:3inchドーム型
高域用:1inchドーム型
周波数特性 38Hz~20kHz -6dB
65Hz~12kHz ±2dB
指向特性 水平±89度、垂直±10度
インピーダンス
最大許容入力 200W(連続)
300W(ピーク)
出力音圧レベル 85dB/W/m
最大音圧レベル 112dB/SPL/m(連続入力)
クロスオーバー周波数 380Hz、3.5kHz
推奨アンプ出力 50W~500W
入力端子 4mmプラグ/ポスト
仕上げ ウォルナット仕上げ
外形寸法 幅304x高さ708x奥行400mm(サランネット含む、ターミナル別)
重量 54kg
付属 スチールスタンド