AR(Acoustic Research) AR-90
¥198,000(1台、1980年頃)
解説
AR-9の主要な設計を継承しさらに小型化を実現した、バーチカルシリーズのトールボーイ型スピーカーシステム。
低域には25cmコーン型ウーファーを2個搭載しており、エンクロージャー両サイドに設置することで歪の少ない低音再生を実現してます。
中低域にはAR-9と同じ20cmコーン型ウーファーを搭載しています。
サブエンクロージャーにマウントすることで相互干渉を防止しており、さらにボーカル帯域である200Hz~1200Hzをこのユニットに受持たせることで、自然なボーカル再生を実現しています。
中高域には3.8cmドーム型、高域には1.9cmドーム型のユニットを搭載しています。
これらのユニットも中低域同様にAR-9と同じ物が採用されており、ボイスコイルとヨークの間に、NASA開発の磁気を帯びたコロイド状のマグネティック・フルーイドを入れ、中心軸からブレ無い構造として歪低減を図ると共に、耐入力を改善しています。
ネットワーク部には17AWG空芯コイルやコンピューター級電解コンデンサー、無誘導高耐入力セラミック抵抗などが使用されています。
エンクロージャーにはAR伝統のアコースティックサスペンション方式を採用しています。
この方式では、内部を完全密閉することで空気がスプリングの役目を果し、コンプライアンスを大きくすることができ、低域共振周波数をより低くする事が可能となっています。
また、ドライバーユニットの周りに特殊吸音材であるアコースティック・ブランケットを取付け、反射音による音質劣化を防いでいます。
仕上げはウォールナットオイル仕上げとなっています。
機種の定格
方式 | 4ウェイ・5スピーカー・アコースティックサスペンション方式・トールボーイ型 |
使用ユニット | 低域用:25cmコーン型x2 中低域用:20cmコーン型 中高域用:3.8cmドーム型 高域用:1.9cmドーム型 |
周波数特性 | 23Hz~30kHz |
低域再生周波数 | 32Hz -3dB |
システムQ | 0.8 |
出力音圧レベル | 87dB/W/m |
インピーダンス | 4Ω(最小3.2Ω) |
連続最大入力 | 150W |
最大入力 | 300W |
クロスオーバー周波数 | 200Hz、1.2kHz、7kHz |
レベルコントロール | 中低域:3段切替 中高域:3段切替 高域:3段切替 |
内容積 | 90L |
外形寸法 | 幅368x高さ1102x奥行386mm |
重量 | 37kg |