ALTEC LANSING 755E/Medina
¥36,800(1台、1970年頃)
解説
パンケーキの愛称で親しまれていた755シリーズを用いたスピーカーシステム。
755E/Medinaは当時アルテックの代理店だったエレクトリがALTEC音響研究所・L.T.V
Researchの指導のもとに製品化した日本国内向けのモデルです。
ユニットには755シリーズの20cmコーン型フルレンジユニットである755Eを搭載しています。
755Eでは有効径17cmのコーンと中心部のドームとが一体プレスされており、コーンとセンタードームの結合不良を解消することで反共振歪を排除しています。また、周辺エッジ部にはリニアリティの良い布エッジを採用しており、軽くビスコロイドで制動されています。
駆動部にはアルミリボン線をエッジワイズ巻した直径50mmの大型ボイスコイルと755E専用に制作されたインダックスV型マグネットを採用しています。このマグネットは規定した磁束密度までにしか励磁されないため、製品ムラがありません。
フーレムにはアルミダイキャストを採用しています。
エンクロージャーの材質には硬質ホモゲンと特殊合板を使用しています。また、内部構造は変形ディストリビューテッドポート型となっており、種々の測定データの結果から内圧処理方法を特に留意した設計となっています。
外観はウォルナット突き板を用いたオイル仕上げとなっています。
機種の定格
方式 | 1ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 全帯域用:20cmコーン型(755E) |
インピーダンス | 8Ω |
再生周波数帯域 | 40Hz~15kHz |
最低共振周波数 | 52Hz |
出力音圧レベル(JIS) | 100dB/W |
許容入力 | 15W |
ボイスコイル直径 | 50mm |
磁束密度 | 9,000gauss |
エンクロージャー材質 | 硬質ホモゲン+特殊合板 |
塗装 | ウォルナットオイル仕上げ |
外形寸法 | 幅358x高さ596x奥行280mm |
重量 | 14kg |
755E/Medinaを基本としたグレードアッププラン
当時のカタログでは755E/Medinaをベースとしたグレードアッププランが掲載されていました。
低域用ユニットを追加したプラン
低域用として416Aまたは414Aを追加したプランです。
クロスオーバー周波数:300~800Hz
適合エンクロージャー:846A、843B、848A、847A、825A
高域用ユニットを追加したプラン
高域用として3000Hを追加したプランです。
クロスオーバー周波数:3k~5kHz