
ALTEC LANSING MAGNIFICENT-II
¥598,000(1977年発売)
解説
家庭用スピーカーMAGNIFICENTの改良型にあたるスピーカーシステム。
低域には38cmコーン型ウーファー416-8Bを搭載しています。
中高域にはドライバー802-8Gとセクトラルホーン511Bを組み合わせたホーン型ユニットを搭載しています。
802-8Gのフェイズ・プラグにはALTEC独自のタンジェリン・フェイズプラグを採用することで従来の2重環状スリット・ライザーでは得られなかった高域特性を実現しています。従来の環状スリットでは、発生したエネルギーがスリット近辺に集中するためある固有の周波数点で音響的オープン・サーキットを構成することになってしまい、エネルギー伝達能力が低下していました。しかし、ラジアルスリットでは先細りの伝送経路とすることで固有の共振点を持つことなく20kHz以上までスムーズな特性を実現しています。
また、511Bはアルミダイキャスト溶接構造のホーンで、802-8Gと直結され、1.2kHzから可聴周波数上限までを再生しています。
ネットワーク部にはN1201-8Aを採用しています。
N1201-8Aではクロスオーバーを1.2kHzに設定しています。また、中域及び高域のレベルを各々独立してコントロールできる2つのレベルコントロールを搭載しています。
内部配線には低インダクタンス仕様の特殊オーディオ・コードを採用しています。
ユニット配置にはALTEC伝統のフェイジング処理が採用されており、中高域とウーファーの振動板位置を各々同一面上にすることで位相差の問題を解消しています。
エンクロージャーの基本構造はA7と同等となっており、フロントロード・ショートホーンにバスレフ動作を組み合わせることで鋭い立ち上がり特性と充分なローエンド特性を実現しています。特にバスレフポートのチューニングには、オリジナルのマグニフィセントより綿密な調整がされています。
前面には組格子グリルを採用しています。
マルチ・アンプ用の専用端子を搭載しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・オールホーン/バスレフ方式・フロア型 |
使用ユニット等 | 低域用:38cmコーン型(416-8B) 高域用:ホーン型(802-8G+511B) ネットワーク:N1201-8A |
インピーダンス | 8Ω |
再生周波数帯域 | 30Hz~20kHz |
出力音圧レベル | 103dB/W |
最大許容入力 | 65W |
クロスオーバー周波数 | 1.2kHz |
クロススロープ | 18dB/oct |
外形寸法 | 幅810x高さ1,110x奥行676mm |