AKAI ST-400
¥54,500(1台、1972年頃)
解説
STシリーズの最上位にあたるスピーカーシステム。
STシリーズでは低域ユニットに音響フィルターを搭載しています。
この音響フィルターは入力側の電気的ネットワークだけでは除去しきれない中高域の歪をカットする働きをしています。これにより音として出力されてしまうネットワーク帯域外の信号や歪を出力側でカットしています。
また、ダンピング音の原因となるロス材を使用せずにロス分を大きくとったのと同じ特性が得られる独特の音響フィルターを開発することで従来は除去できなかった歪分を取り除いています。
低域には前面に音響フィルターを備えた30cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットには特殊なエッジを使用しており、エッジの質量とのバランスを計算することで最低共振周波数を低くしています。
中域には3.8cmドーム型ツィーターを搭載し、高域には3.1cmドーム型ツィーターを搭載しています。
STシリーズでは振動板を必要以上に大きくすることを避け、指向性とのバランスを考えたユニットサイズを採用しています。これにより振動板の面積に比べてボイスコイル径が大きく、安定したピストン振動を可能にしています。
中域と高域を別々に調節できる可変式レベルコントロールを搭載しています。
エンクロージャーにはホモゲン材とラワン材を用いた密閉型エンクロージャーを採用しています。
板厚はユニットとのバランスを考え21mm厚としています。また外観はウォルナットのオイル仕上げが施されています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型 中域用:3.8cmドーム型 高域用:3.1cmドーム型 |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
最大入力 | 50W |
インピーダンス | 8Ω |
クロスオーバー周波数 | 700Hz、5kHz |
ネットワーク | 12dB/oct、6dB/oct |
外形寸法 | 幅360x高さ780x奥行300mm |
重量 | 21.5kg |