
AKAI X-200D
¥78,800(1960年代後半頃)
解説
3モーター構成やクロスフィールドヘッドを採用したオートリバースデッキ。
ヘッド部にはクロスフィールドヘッドを採用しています。
従来の録音方式では信号電流とバイアス電流とを一緒に録音ヘッドに加えていましたが、幅の広いバイアス磁界による影響で、録音した信号が消されたり弱められてしまう問題があり、特に高域周波数でこの現象が大きくあらわれました。
この問題を解決するため、クロスフィールド方式では信号電流は録音ヘッド、バイアス電流は外側のバイアス専用ヘッドで加えられるようにしています。そして、これらのヘッドを相対的にずらした空間位置に設置することでバイアスを加えてもテープ上に記録される信号はバイアス磁界の悪影響を受けません。
センシングテープによる永久リバースが可能です。
使用するテープの途中にセンシングテープを挿入しておくと、テープ走行中にセンシングピンにテープが触れた際に自動的に逆回転します。A地点でテープ(コーティング面)にセンシングテープを貼り、B地点でテープのバッキング面に貼ることで、A点とB点間のリバース再生が可能です。
手動リバースも可能となっており、テープの途中でリバースボタンを押せば逆方向に演奏を切換られます。
プリアンプ部にはアカイが開発した2個のICを用いています。
メカニズム部には3モーター構成を採用しています。
キャプスタンドライブ用にはヒステリシスシンクロナス3モーターを使用しています。
2レバー方式を採用しており、操作の確実さと堅牢さを確保しています。
スライド型録音レベルコントロールを採用しています。
トラックセレクターによりステレオ及びモノラルの切換が簡単に行えます。
オートマチックストップ、オートマチックシャットオフ、オートマチックピンチローラーレリースを透視あしています。
早送りと巻戻しの時に働くテープリフターを搭載しています。
外観はウォルナット仕上げを採用しています。
機種の定格
型式 | テープデッキ |
テープ速度 | 4.75cm/s(1-7/8inch/s)、9.5cm/s(3-3/4inch/s)、19cm/s(7-1/2inch/s) |
ワウフラッター | 0.08%rms以下(19cm/s) 0.12%rms以下(9.5cm/s) 0.20%rms以下(4.75cm/s) |
周波数特性 | 30Hz~26kHz ±3dB(19cm/s) 30Hz~19kHz ±3dB(9.5cm/s) 30Hz~9kHz ±3dB(4.75cm/s) |
全高調波歪率 | 2%以下(1kHz、0VU) |
S/N比 | 50dB以上 |
入力感度 | Micジャック:0.5mV以上 Lineジャック:50mV以上 Din low:5mV以上 high:50mV以上 |
出力レベル | Lineジャック:1.23V(0VU) Dinジャック:0.4V |
録音(再生)補償特性 | NAB特性 |
録音バイアス周波数 | 100kHz |
録音レベル指示 | TwinタイプVUメーター |
録音方式 | 4トラック・ステレオ/モノラル・クロスフィールドバイアス方式(特許 第451906号) |
早送り・巻戻し時間 | 各75秒(370mテープ、50Hz) 各60秒(370mテープ、60Hz) |
最大使用リール | 7号リール |
ヘッド | クロスフィールドヘッド方式:消去、録音/再生 バイアスヘッド |
モーター | ヒステリシスシンクロナス3スピードモーターx1 6極アウターローターモーターx2 |
使用半導体等 | トランジスタ:14個 IC:2個 |
電源 | AC100V~240Vで6段階に切換え可能、50Hz/60Hz |
消費電力 | 50VA~90VA |
外形寸法 | 幅358x高さ347x奥行227mm |
重量 | 17kg |
付属 | コネクションコードx1 センシングテープx1 スペアヒューズx2 |