
A&D GX-Z6300EV
¥59,800(1991年発売)
解説
基本性能と操作性を重視し、シンプルさを追求した3ヘッドカセットデッキ。
ヘッド部は録音用と再生用が独立した3ヘッド構成となっており、録音/再生ヘッドにはA&D独自のスーパーGXヘッドを搭載しています。
GXはGlass&X'talの頭文字で、コア部分に硬度が高く磁気特性に優れたフェライト材を使用し、ヘッドギャップ部にフェライト材と同一硬度のガラス樹脂を充填した構造を採用しています。
また、ヘッド巻線にはLC-OFCクラス1"カンタム"を使用しており、より純度の高い録音・再生を可能にしています。
メカニズム部にはクローズドループ・ダブルキャプスタン方式を採用しています。
キャプスタンとピンチローラーをヘッドシステムの前後にダブルで配置してテープを駆動することにより、リールの回転ムラなどの悪影響を排除しています。また、両キャプスタン間のテープテンションが一定に保たれるためヘッドシステムへのテープタッチが滑らかになり、安定した走行が確保されます。
カセットハーフの不要振動を低減するため、ソルボセインを用いたカセットスタビライザーを搭載しています。
このスタビライザーはハーフに接触する面に凸型に加工したソルボセインを使用しており、音の濁りを改善しています。また、カセットリッドにはアルミ材を使用しています。
パワーローディング機能を搭載しており、ダイレクトリードインとパワーイジェクトが可能です。
また、カセットリッドが開いた状態からワンタッチでプレイ、レック、早送り、巻戻しなどの操作が可能です。
マイコンからのデジタルノイズが音質に悪影響を及ぼすのを防ぐため、マイコンを録音再生アンプの基板から独立させ、電気的なシールドを施しています。
オートテープセレクタ−を搭載しており、セットテープをセットすると装着したカセットテープの種類に合ったバイアス電流とイコライザー特性が自動的にセットされます。
バイアスとレベルのマニュアルキャリブレーション機構を搭載しています。
テープセレクターでテープの種類に合わせた特性にセットしても、同一ポジションのテープでもメーカーごとに微妙な違いがあるため使用するテープに合わせて微調整が必要となります。
GX-Z6300EVでは内蔵の発信器によってバイアス/レベル調整ノブを操作し、テープごとに最適なバイアス/レベルのマニュアルキャリブレーションが可能です。テープキャリブレーション設定時はピークレベルメーターが専用表示となり、目で確認しながら最適な設定に操作できます。
リアルタイムカウンター機能を搭載しており、録音再生中や早送り、巻戻し操作中に経過時間をリアウタイムで表示できます。
カウンターリメイン機能を搭載しており、カセットテープのハブの回転を検出して録音中や再生中のテープの残量を表示します。
フロントパネルのテープレングススイッチで使用するテープの長さを設定して操作し、C-46からC-110までの12通りのテープ時間が選択できます。
2点メモリーが可能なメモリー機能を搭載しており、従来の00.00点以外にもう1点のメモリーポイントが設定できます。
バイアス発振周波数を従来の2倍以上の210kHzに設定したハイフリケンシーバイアス回路を採用しています。
ドルビーHXプロを搭載しており、高域特性の改善が可能です。
また、ノイズリダクションシステムとしてドルビーB/Cノイズリダクションシステムを搭載しています。
オートモニター機能を搭載しており、録音状態を即座にチェックできます。
テープを最初まで巻き戻して自動的に再生を始めるオートプレイ機構を搭載しています。
IPSS機構を搭載しており、最大前後30曲の飛び越し選曲が可能です。
入出力端子とヘッドホン端子に金メッキ処理が施されています。
極性表示付きの電源コードを採用しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
ヘッド | 録音:LC-OFCクラス1材スーパーGXヘッド 再生:LC-OFCクラス1材スーパーGXヘッド 消去:ダブルギャップフェライト |
モーター | キャプスタン用:電子制御DCモーター リール用:DCモーター イジェクト/ローディング用:DCモーター |
SN比 | 56dB (メタルテープ、EIAJ) |
周波数特性 | 15Hz~21kHz ±3dB(メタルテープ) |
ワウ・フラッター | 0.045%WRMS ±0.08%Wpeak(EIAJ) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 13W |
最大外形寸法 | 幅425x高さ138x奥行351mm |
重量 | 5.4kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |