AKAI GX-F66R
GX-F66R:¥99,800(1981年頃)
GX-F66RBL:¥101,800(1981年頃)
解説
ロングプレイや選曲機能を搭載し、クイックリバースデッキのトップモデルとして発表されたカセットデッキ。
クイックリバース動作には、アカイがはじめて開発した赤外線テープセンサーを採用しています。
このセンサーでは、磁気テープの部分が終了すると次のリーダーテープを検知し、リバース機構が働く構造となっています。さらに、往復のテープ特性の均一化に対しては、バイ・カウンターキャプスタンドライブ方式を採用し、往復それぞれ専用のキャプスタンシャフトとピンチローラーを設けることで往復特性の均一化を可能にしています。
また、録再ヘッドを前後に素早くシフトさせるアカイ独自のリニアモーション機構を搭載することで、ノーマル方向とリバース方向で異なるテープ上のトラックへ対応しています。
リバースセレクターの3つのポジションを切換える事で、片道の録再、ノーマル方向からの一往復録再とリバース方向からの片道録再、ノーマル方向からの一往復録音とエンドレス再生とリバース方向からの片道録音とエンドレス再生の3種類のテーププレイが楽しめます。
ヘッドには、一つのヘッドハウジングに録音用ギャップ(4μ)と再生用ギャップ(1μ)を持つアカイ独自のツインフィールド・スーパーGXヘッドを採用しており、3ヘッド方式と同等の性能を得ています。
メカニズム部では、キャプスタンとリールにそれぞれ専用のDCモーターを採用することで安定した性能と耐久性を得ています。
また、音質に直接影響をおよぼす録再ヘッド部分でのテープのたわみや圧着ムラを無くすため、赤い独自の走行メカニズムを採用しており、走行中のテープを録再ヘッドの左右のテープガイドでしっかりホールドしています。
専用のマイクロコンピュータにより4通りのオートプレイが可能なRPSS(Random
Program Search System)を搭載しています。
選択した曲を曲番の若い順に再生するシーケンシャルプレイ、ランダムプレイ、選択した曲を飛ばして再生するスキッププレイ、プログラムを指定した曲順に最大99回までリピート再生するランダムリピートが可能です。
曲のイントロ部分のみを10秒づつ再生していくイントロスキャン機構、ブランクサーチ機能などを搭載しています。
また、レコーディングキャンセル機構を搭載しており、スイッチを押すと誤って録音した部分の頭の位置までテープを巻き戻し、録音スタンバイ状態になります。
約4秒の無音録音の部分を自動的に設定しレックスタンバイ状態となるオートミュート機構を搭載しています。
4秒以上の間隔が必要な場合はそのまま押し続けます。
オートテープセレクターを搭載しており、テープをホルダーに入れるだけでNormal、CrO2、Metalの各テープの種類を検出し、自動的にバイアスやイコライザーをそれぞれのテープに適した値に設定します。
スイッチの切換えでVUメーターにもピークメーターにもなるデジタルバーメーターを搭載しています。
ピーク、VUいずれの場合にも最大レベルが読み取れるよう0VU以上は最大値を約1秒間ホールドできる機能を搭載しています。
テープカウンターとプログラムを表示するLEDデジタルディスプレイを搭載しています。
通常の操作では4桁のテープカウンターとなり、RPSSシステムを使用するときには2桁となりプログラムを表示します。また、プログラム中に誤操作があった場合にはErrと表示されます。
FMステレオ放送をドルビーNR録音する際に19kHzパイロット信号がドルビーNRを誤動作させるのを防ぐため、MPXフィルタースイッチを搭載してます。
タイマースタート機構を搭載しています。
モノマイク機構を搭載しています。
別売りリモコンユニットが接続可能なリモコン端子を搭載しています。
機種の定格
型式 | クイックリバースデッキ |
ワウ・フラッター | 0.035%WRMS |
周波数特性 | 25Hz~19kHz(Metalテープ) |
歪率 | 0.7%(Metalテープ) |
SN比 | 60dB(Metalテープ、ドルビーNR off) |
ヘッド | 録音・再生:ツインフィールドスーパーGXヘッドx1 消去:消去ヘッドx2 |
モーター | キャプスタン駆動用:電子制御DCモーターx1 リール駆動用:DCモーターx1 |
消費電力 | 34W |
外形寸法 | 幅440x高さ118x奥行309mm |
重量 | 8.6kg |
別売 | リモートコントロールユニット RC-21(¥6,000) |