
AKAI GX-F25
¥59,800(1981年頃)
解説
基本性能の充実にアカイの技術を注ぎ込んだ2モーターカセットデッキ。
メモリーストップ、メモリープレイ機能や、オートストップ、オートプレイなどの機能を搭載しています。
録再ヘッドにはツインフィールドスーパーGXヘッドを採用しています。
このヘッドではHigh Bs、High μフェライト材を用いてひとつのヘッドハウジング内に録音用ギャップ(4μ)と再生用ギャップ(1μ)をそれぞれ設ける事でそれぞれに適した性能を実現しています。
システム制御にはマイクロコンピューター制御を採用しています。
モーターやプランジャー等のタイミングのコントロールはマイクロコンピューターのセラミック振動子によって作り出されるクロックパルスを基準にしており、従来のロジックコントロールに比べてタイミングのばらつきや経時変化が無い正確な動作を実現しています。
特にモード切換時における移行動作は確実かつスムースとなっており、瞬間的にテープに無理な力がかかりません。さらにオートミュート時のタイミング(4秒)もマイクロコンピューターによるコントロールによって正確なものとなっています。
アンプ部の録音・再生切換えに新開発の電磁スイッチを採用しています。
従来のスライドスイッチに比べて基板上で理想的な位置にセットでき、配線パターンが大きく短縮できています。
テープ走行の検出にはLEDとフォトトランジスタを採用しています。
センサーライトコントロールを採用しており、光によるモード表示を行っています。
メカニズム部には2モーター構成を採用しています。
キャプスタン駆動用には耐久性に優れ、低ワウフラッターを可能にした電子制御DCモーターを、リール駆動用にはトルクの強い専用のDCモーターをそれぞれ採用しています。
シンプルなメカニズムを採用することで高い耐久性を実現しています。
新開発のダイレクトファンクションメカを採用しています。
この機構はPlay、FF、RWD、Pauseなどの動作のタイミングの安定を図るために開発されたもので、2つのプランジャーにそれぞれ専用動作と組み合わせ動作をさせています(一つはPlay FF RWD用、もう一つはPlay、Pause用)。これによりポーズ専用のプランジャーが不要になるなど、メカ動作のさらなる安定を図ることが可能となっています。このメカニズムと2モーターシステムを組み合わせる事で、従来よりも正確で素早い動作を実現しています。
さらに、プランジャーには消音タイプのものを採用しており、ダンパーを組み合わせる事で消音化を徹底しています。
2色12セグメントのLEDバーメーターを搭載しています。また、+3dBと+7dBのピークインジケーターを搭載しています。
オートミュート機構を搭載しています。
この機能では約4秒の無音録音の部分を自動的に設定してレックスタンバイ状態になります。また、押し続ける事で4秒以上の間隔もあけられます。
メタルテープにも対応したテープセレクターを搭載しています。
GX-F25ではLN、LH、CrO2、Metalの4ポジションに対応しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーNRシステムを搭載しています。
また、MPXフィルタースイッチを搭載しており、FMステレオ放送をドルビーNR録音した際に問題となる19kHzのパイロット信号をカットできます。
タイマースタンバイ機構を搭載しており、別売りタイマーを組み合わせる事で留守録音や目覚まし再生が可能です。
ヘッドホンの音量調整も可能なアウトプットボリュームを搭載しています。
別売りリモートコントロールユニットを組み合わせる事でリモートコントロールが可能です。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
ワウ・フラッター | 0.04%WRMS |
周波数特性 | 30Hz~19kHz(メタルテープ) |
歪率 | 0.7%(メタルテープ) |
SN比(メタルテープ) | 60dB(Dolby NR off) |
ヘッド | 録再:ツインフィールド・スーパーGXヘッドx1 消去:ダブルギャップ消去ヘッドx1 |
モーター | キャプスタン駆動用:電子制御DCモーターx1 リール駆動用:DCモーターx1 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 20W |
外形寸法 | 幅440x高さ118x奥行285mm |
重量 | 6.8kg |
別売 | リモートコントロールユニット RC-21(¥6,000) |