AKAI GX-4440D
¥88,800(1975年頃)
解説
ベストセラーとなった4440DにGXヘッドを採用したNew4000シリーズのテープデッキ。
ヘッドにはアカイ独自のGXヘッドを採用しています
GXヘッドのコアには従来のパーマロイや一般のフェライトとは異なる素材を使用しており、電気炉を用いて作り出しています。このコアは単結晶体のコアよりも電磁変換特性に優れ、耐摩耗性も優れています。
ヘッド部には3ヘッド方式を採用しており、消去・録音・再生のそれぞれに専用ヘッドを使用しています。これにより録音時に同時モニターが可能となっています。
また、VUメーターもモニタースイッチと連動しており、プログラムソースの入力レベルと再生レベルに自動的に切換えられます。
駆動モーターにはオイル循環式無給油型ヒステリシスシンクロナスモーターを採用しています。
このモーターは内部に新考案のセルローズファイバー保油材を使った潤滑機構を設けており、モーターの回転と温度上昇を利用して自動的にオイルを循環させる構造となっています。この保油材はオイル循環がはじまると同時にフィルターの役目を果たしてオイルをろ過洗浄するもので、モーター内には常にきれいなオイルが循環し、滑らかなシャフトの回転を維持します。
この新しい潤滑機構を採用したことでモータートラブルが無くなり、長寿命を実現しています。
左右独立の出力レベルコントロールを搭載しています。
操作性を考慮した2レバー方式を採用しています。
2ポジションのテープセレクターを搭載しており、一般のローノイズテープとワイドレンジテープのそれぞれに最適な周波数補償が得られます。基準テープはスコッチ#211をローノイズポジションに、アカイから発売していたローノイズテープをワイドレンジに選定してイコライザーカーブを設定しています。
サウンド・オン・サウンド機能を搭載しており、あらかじめ1つのトラックに録音したものを他のトラックに移し、いくつもの録音を重ねて1つにする事ができます。
ラインとマイクの各入力をそれぞれ独立させた回路設計を採用しており、ミキシング録音が可能です。
また、マイクロホンの代わりにDIN入力を使ってライン入力とミキシングすることも可能です。
オートマチックシャットオフ機構を搭載しており、テープが巻き取られたり切れている箇所にくるとシャットオフスイッチの働きでユニット全体の電源が切れます。
一時停止機構を搭載しており、録音/再生状態のままで一時的にテープ走行を停止できます。一時停止ボタンを解除するとそのまま録音/再生が続けられます。
録音インジケーターランプを搭載しています。
4桁テープカウンターを搭載しています。
別売りでダストカバーがありました。
機種の定格
型式 | テープデッキ |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ/モノラル方式 |
最大使用リール | 7号 |
テープスピード | 19cm/s、9.5cm/s(±1%) |
ワウフラッター | 0.08%WRMS(19cm/s) |
周波数特性 | 19cm/s:30Hz~24kHz ±3dB |
歪率 | 1.0%(1kHz、0VU) |
S/N比 | 60dB |
消去率 | 70dB |
録音バイアス周波数 | 100kHz |
ヘッド | 録音GXヘッドx1 再生GXヘッドx1 消去ヘッドx1 |
モーター | オイル循環式無給油型2スピードヒステリシスシンクロナスモーター |
早送り巻戻し時間 | 100秒(50Hz、370mテープ使用) |
入力 | Mic:0.5mV/-64dB(適合インピーダンス600Ω~10kΩ) Line:70mV/-21dB/入力インピーダンス100kΩ Din:3mV/30kΩ |
出力 | Line:1.23V(0VU時)/負荷インピーダンス20kΩ以上 Din:0.5V(0VU時) Headphone:8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
外形寸法 | 幅418x高さ450x奥行227mm |
重量 | 15.6kg |
付属 | コネクションコード 空リール |
別売 | ダストカバー DC-1730(¥2,000) |