オーディオの足跡

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GX-400Dproの画像
 解説 

4ヘッド構成のプロフェッショナル用テープデッキ。

ヘッド部にはGXヘッドを採用しています。
GXヘッドはコア材にアカイ独自のシングルクリスタルを使用しており、全体は超硬質ガラスで包まれた構造となっています。シングルクリスタルをコア材として用いたことで磁気特性の面で有利となっており、電磁変換能率が良く、高域特性が優れています。また、画期的な方法によってローノイズ化されているため、パーマロイや一般のフェライトより優れたS/N比を実現しています。また、シングルクリスタルは長期間使用してもパーマロイのように摩耗したり、一般のフェライトのようにテープ接触面の粒子脱落や表面剥離・ヒビ割れが怒らず、優れた耐摩耗性を確保しています。
さらにコアを包む超硬質ガラスは耐摩耗性に優れ、テープ磁性体のような酸化鉄や、ゴミ・埃を受け付けない特徴を持っています。

ヘッド部には2トラック録音GXヘッド、2トラック再生GXヘッド、4トラック再生GXヘッド、フルトラック消去ヘッドを搭載しています。

メカニズム部には新設計ACサーボモーターを用いたダブルキャプスタン方式駆動機構を採用しています。
キャプスタンドライブモーターにはインナーローター式3スピードACサーボモーターを採用しています。このモーターでは回転数検出コイルで検出されるパルスによってステータ巻線に供給される電圧が制御され、常に一定した回転数が保たれます。これにより、外部負荷条件の変動に左右されない正確な回転数とトルクを得ています。
また、余計なハムからも保護された高度な電子制御回路を使用することでテープスピード偏差を抑えています。

リールドライブモーターには6極エディカレントインナーローターモーターを2個採用しています。

アカイ独自のエアダンプ式テンションアームを装備しています。
テンションアームが下がる時は通常の力で下がりますが、テープにテンションが加わった時だけワンウェイ・エアダンパーが働いてテープに急激に大きなテンションがかかるのを防ぎます。ただしテープがゆっくり上がる時にはエアダンパーは働きません。このため、テープが弛んでる状態から急に操作ボタンを押した時でもテープを切ってしまったりフランジに巻き込んでしまう心配がありません。
また、このワンウェイエアダンプト・テンションアームによって早送り及び巻戻しの時に横ブレを防いでテープのエッジを保護しながらリールに綺麗に巻き取ることが出来ます。

システムコントロール部はアンプ部信号切換用も含めて8個のリレーと4個のプランジャー、それらをドライブするロジック回路で構成されています。また、操作時のノイズが発生しないようにプランジャーはすべて消音型を採用しており、不快なショック音がありません。

ダイレクトファンクションチェンジシステムを採用しており、録音・再生・早送り・巻戻し・ストップの操作がすべてワンタッチででき、操作を切換えるたびにストップボタンを押す必要がありません。

アンプ部は定電圧回路及び初段イコライザーを含めて高級回路設計でまとめられており、各アンプにはPNP-NPN型トランジスタの直結回路を使用しており、ローノイズ化を図ると共にダイナミックマージンを大きくしています。
録音アンプはNPN-PNP-NPNの3段直結回路で構成され、徹底してローノイズ化が図られています。また、フォーカスフィールドバイアスのGXヘッドを使用しているため、ピーキングはLC共振回路ではなく、CR回路で行われています。そのため高調波成分が除去されて低歪率となり、方形波特性がより改善されています。

マイクアンプは4回路が独立して内蔵されています。
それぞれ充分な利得と55dB以上のダイナミックマージンがあり、かつ専用のステップタイプ・ボリュームを持っています。これにより4本のマイクを使った2チャンネルミキシング録音が可能です。

テープ切換スイッチを搭載しており、ローノイズテープにあわせた補償特性切換が可能です。
ローノイズ系テープに対して録音時のピーキング量を可変させる方式を採用しています。

録音アンプ部にはアカイ独自のA.D.Rシステム(Automatic Distortion Reduction System)を搭載しています。
この自動歪率減少回路はアカイのカセットデッキに使われた回路で、このシステムの考え方をさらにすすめて2トラック用に新しく開発されたものとなっています。このA.D.Rシステムでは、テープのダイナミックレンジを100%生かして高域信号の歪率及びそれに伴う中域・低域のビートなどを無くすため、高域信号がテープの飽和レベルを超えることがないようヘッド電流をコントロールすることで歪を解消しています。
回路上では、FETのソース及びドレイン間の可変インピーダンス特性を利用しています。

一時停止スイッチを使って録音・再生中に一時停止が可能です。
また、キュースイッチを使うことで早送り及び巻戻し中に再生音をチェックすることができます。

A.P.F.(Automatic Program Finder)スイッチを搭載しています。
センシング箔を利用することで、再生モードからの巻戻し、巻戻しモードからの再生が自動的に行えます。これによりオートリワインド・オートプレイでオートリピート再生ができます。

機種の定格
型式 テープデッキ
録音トラック方式 2トラック2チャンネルステレオ
再生トラック方式 2トラック2チャンネルステレオ
4トラック2チャンネルステレオ
最大使用リール 10号
テープ速度 38cm/s、19cm/s、9.5cm/s
ワウ・フラッター 0.035%RMS以下(38cm/s)
録音(再生)補償特性 NAB特性
周波数特性 38cm/s:30Hz~27kHz ±3dB(0VU録音)
速度偏差 ±0.5%
歪率 1%以下(1kHz、0VU)
S/N比 58dB以上
録音バイアス周波数 160kHz ±10kHz
クロストーク 50dB
入力感度/インピーダンス Mic:0.5mV/600Ω~10kΩ
Line:50mV/50kΩ
Din:10mV/30kΩ(Low)、250mV/60kΩ(High)
出力レベル 0.775V(0dB)
可変範囲:0~+6dB
出力インピーダンス 100Ω(最適負荷インピーダンス10kΩ以上)
ヘッドホン出力 最大50mV/8Ω
ヘッド 2トラック録音GXヘッド
2トラック再生GXヘッド
4トラック再生GXヘッド
フルトラック消去ヘッド
マイクロホンアンプダイナミックレンジ 55dB
早送り/巻戻し時間 120秒以内(740mテープ使用時)
モーター キャプスタン用:3スピードACサーボモーター
リール用:6極エディカレントインナーローターモーターx2
使用半導体 トランジスタ:64個
FET:2個
ダイオード:65個
電源 AC100V~240V、50Hz/60Hz
消費電力 160W(最大)
外形寸法 幅457x高さ589x奥行258mm
重量 30.5kg
付属 空リール
リールハブアダプター
コネクションコード
センシング箔
スペアヒューズ