AKAI CS-F33R
CS-F33R:¥64,800(1981年頃)
CS-F33RBL:¥66,800(1981年頃)
解説
赤外線テープセンサーの使用によりテープ反転時の音切れを大幅に改善した、アカイのリバースデッキ第5世代にあたるクイックリバースデッキ。
クイックリバース機構により、録音時のカセットの入れ替えなどの手間を省き、音切れの無い録音を可能にしています。また、A面からB面、B面からA面へ、という具合にエンドレス再生が可能です。
リバース機構には、アカイが開発した赤外線テープセンサーを使ったクイックリバースシステムを搭載してます。
磁気テープの部分が終了すると、次のリーダーテープをこの赤外線テープセンサーが検知して、即座にリバース機構が働きます。これにより反転時間はわずか0.5秒をとなり、スムーズな反転を実現しています。
リバースデッキで重要な、往復のテープ走行特性の均一化を実現するため、アカイ独自の精密メカニズムを搭載しています。
一つはバイ・カウンターキャプスタンドライブ方式と呼ばれるもので、ノーマル用/リバース用それぞれに、専用のキャプスタンシャフトとピンチローラーを設ける事で、往復特性の均一化とテープ反転時の立ち上がりを改善しています。
そしてもう一つの技術は、ヘッドのリニアモーション機構で、録再ヘッドを前後に素早くシフトさせるアカイ独自のシステムにより、ノーマル方向とリバース方向で異なるヘッドがトレースするテープ上のトラックにヘッドを合わせています。
マイクロコンピューターによるシステムコントロールを採用しており、各モードにおけるモーターやプランジャーのコントロールだけでなく、リバースシステム、アンプ部での録音・再生の切換え、テープ走行の検出にいたるまで、集中的に制御を行っています。
また、ICロジックによる正確なコントロールにより、動作タイミングのバラつきがなくなり、瞬間的にかかるテープへの負荷を抑えています。
リバースセレクターを搭載しており、片道の録再、ノーマル方向からの一往復録再またはリバース方向の片道録再、ノーマル方向からの一往復録再終了後自動的にエンドレス再生またはエンドレス再生、という3つのポジションが選択できます。
テープ走行方向やリバースセレクターのポジションはインジケーターで表示されます。
駆動部には、2モーターによる信頼性の高いシンプルなメカニズムを採用しています。
キャプスタンとリールはそれぞれ専用のDCモーターによって駆動されるため、長期間にわたって、安定した性能を維持する事が可能です。
ヘッドには新開発のHDヘッド(High Density Metallic Head)を搭載しています。
左右並列表示のデジタルメーターを搭載しています。
ノーマル/リバースの走行ボタンと早送り/巻戻しのボタンを組合わせて、オートプレイが楽しめます。
録音内容をプレイバックして確認したいときや、テープを最初から聴きなおしたい時に有効です。
ノーマル・クローム・メタルの各テープにワンタッチで対応できる3ポジションテープセレクターを搭載しています。
MPXフィルター付ドルビーNRシステムを搭載しています。
1本のマイクで左右両チャンネルに同時録音ができるモノマイク機構を搭載しています。
リモコン端子やタイマースタンバイ機構を搭載しており、別売りの各ユニットを使用することでより快適な操作が可能です。
シルバーモデルのCS-F33RとブラックモデルのCS-F33RBLがありました。
機種の定格
型式 | クイックリバースデッキ |
ワウ・フラッター | 0.04%WRMS |
周波数特性 | 20Hz~19kHz(Metalテープ) |
歪率 | 0.7%(Metalテープ) |
SN比 | 60dB(Metalテープ、ドルビーNR off) |
ヘッド | 録音・再生:HDヘッドx1 消去:消去ヘッドx2 |
モーター | キャプスタン駆動用:電子制御DCモーターx1 リール駆動用:DCモーターx1 |
消費電力 | 20W |
外形寸法 | 幅440x高さ118x奥行270mm |
重量 | 7.5kg |
別売 | リモートコントロールユニット RC-21 |