AKAI CS-732D
¥69,800(1979年頃)
解説
赤外線テープセンサーなどの独自の技術によって0.3秒のクイックリバースを実現したクイックリバースステレオカセットデッキ。
磁気テープの部分が終了し、次にリーダーテープが通過する時、録再ヘッド直前に設置された赤外線テープセンサーがリーダーテープを検知し、即座にリバース機構が働きます。
この方式により音の空白を0.3秒と大幅に短縮し、スムーズなリバース再生を可能にしています。
ノーマル方向とリバース方向のテープ走行の均一特性を実現するため、バイ・カウンターキャプスタンドライブ方式を採用しています。
これは往路および復路にそれぞれ専用のキャプスタンシャフトとピンチローラーを設けた方式で、往復とも均一な特性を維持するとともに、テープ反転時の立ち上がりの良さを可能にしています。
往路復路の両方で音質を改善するため、テープ走行メカニズムを徹底的に見直しており、ヘッドからテープガイドを離し、さらにこのテープガイドとテープとの接触面を広くしたアカイ独自の走行メカニズムを採用しています。
また、赤外線テープセンサーや消去ヘッドもテープガイドとしての役割を果たしており、音質に直接影響を及ぼすヘッド部分でのテープのたわみや圧着ムラを追放しています。
リバースセレクターを搭載しており、合わせた位置によって録再、一往復の録再、連続再生などが選択可能です。
テープ特有のヒスノイズを抑えるドルビーNRシステムを搭載しています。
4ポジションのテープセレクターを搭載しており、それぞれのテープに適したバイアス、イコライザーを選択できます。
マイクとラインの入力回路が独立しており、それぞれをセレクターで選ぶ事ができます。
ライン録音の場合、ライン入力はマイクアンプを経由せずにダイレクトに録音アンプに送り込まれるため、SN比が改善されます。
ヘッドホンの音量調節も可能なアウトプットボリュームを搭載しています。
VUメーターだけでは感知できない瞬間的な大入力信号に対して、+7dBで素早く応答するピークレベルインジケーターを搭載しています。
レコーディング・ミュート機能を搭載しています。
別売りのタイマーを組合わせる事で留守録音・目覚まし再生が可能です。
機種の定格
型式 | クイックリバースカセットデッキ |
トラック方式 | 4トラック2チャンネルステレオ |
テープスピード | 4.75cm/s |
ワウ・フラッター | 0.06%WRMS) |
周波数特性 | 35Hz~13kHz ±3dB(LNテープ) 35Hz~13kHz ±3dB(LHテープ) 30Hz~14kHz ±3dB(CrO2テープ) 30Hz~15kHz ±3dB(FeCrテープ) |
歪率(1kHz、0VU) | 1.3%以下(LN、LHテープ使用時) |
SN比 | LN、LHテープ:54dB(第3次高調波3%レベル基準聴感補正あり) CrO2(SA)テープ:56dB(第3次高調波3%レベル基準聴感補正あり) ドルビーNR 使用時:6dB改善(1kHz)、10dB改善(5kHz以上) |
録音バイアス周波数 | 85kHz |
ヘッド | 録再ヘッドx1 消去ヘッドx2 |
モーター | 電子制御DCモーターx1 |
早巻き時間 | 90秒(C-60テープ使用時) |
入力レベル | ライン:70mV/-21dB/100kΩ以上 マイク:0.25mV/-70dB/600Ω |
出力レベル | ライン:0mV~410mV/20kΩ以上 ヘッドホン:0mV~100mV/8Ω |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅440x高さ150x奥行290mm |
重量 | 8.0kg |
付属 | コネクションコードx2 |