AIWA AD-7300
¥51,800(1976年頃)
解説
コンポデッキのメリットを追求したカセットデッキ。
テープの装着方式には、正立型のローディング機構を採用しています。また、イジェクト操作もアイワ独自のオイルダンプメカによりスムーズな動作を実現しています。
カセット蓋は着脱式となっており、ヘッドをはじめとしたテープ走行路のクリーニングなどのメンテナンスがしやすくなっています。
タイマースタンバイメカを採用しており、タイマーを接続してデッキを録音スタンバイ状態にセットしておけば、希望の時間に自動的に録音を開始します。また、このスタンバイメカは再生状態でもしようできるため、目覚まし再生としても使用することができます。
スタンバイ状態ではピンチローラーとキャプスタンは離れてセットされるため、ピンチローラーが変形する心配がありません。
テープステレオ特有のヒスノイズを低減するためドルビーシステムを搭載しています。
テープセレクターはバイアスとイコライザーが独立で3段に切換えられる設計となっています。
ライン入力からの録音時にSN比を大幅に改善する入力セレクターを搭載しています。
従来は、ライン入力からの信号を抵抗でレベルを落として再びマイクアンプで増幅するため、SN比を劣化させていました。AD-7300ではライン入力からの信号をダイレクトに録音アンプに送り込むことが出来るため、SN比が10dB向上しています。
メカニズム部には電圧などの変動に強いDCサーボモーターを採用するとともに、通常プレイの際ヘッドとともに前にスライドするピンチローラーをメインシャーシにしっかりと固定しています。これにより、動作上のガタも少なくなり、キャプスタンとの平行度も正確に保たれ、安定したテープ走行を実現しています。
録音ボリュームの他に再生専用のボリュームを搭載しています。
録音/再生/早送り/巻戻しのいずれのモードからでも、テープが終わるとメカが停止するフルオートストップ機構を採用しています。
ヘッドには従来のパーマロイヘッドに比べて寿命の長い超硬質のパーマロイヘッドを採用しています。
VUメーターを搭載しています。
別売りオプションでサイドウッドがありました。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック方式 | 4トラック2チャンネル |
周波数特性 | LHテープ:30Hz~14kHz FeCrテープ:30Hz~16kHz CrO2テープ:30Hz~16kHz |
SN比(ピークレベル) | 62dB(Dolby NR on、FeCrテープ) |
ワウフラッター | 0.09%(WRMS) |
テープ速度 | 4.8cm/s |
早送り、巻戻し時間 | 90秒(C-60) |
録音方式 | ACバイアス |
消去方式 | AC消去 |
入力感度/インピーダンス | Line:50mV/50kΩ以上 Din:0.1mV/kΩ(3kΩ) Mic:0.3mV/200Ω~10kΩ適合 |
出力レベル/インピーダンス | Line:0.775V/50kΩ以上適合 Din:0.775V/50kΩ以上適合 ヘッドホン:8Ω |
使用半導体 | IC:2個 トランジスタ:22個 ダイオード:13個 LED:2個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅420x高さ162x奥行300mm |
重量 | 6.7kg |
付属 | ヘッドクリーニング棒 接続コード |
別売 | サイドウッド SB-10(¥2,700) |