解説　

カセットデッキを内蔵したFM/AMレシーバー。


カセットデッキ部
テープセレクタースイッチを搭載しており、クロームテープに対応しています。

メカニズム部にはDCサーボモーターを採用しています。
また、テープFWDの操作でヘッドを一切動かさない独自のメカニズムを採用しており、安定したテープ走行とヘッドタッチを得ています。

FM放送のダイレクト録音が可能となっており、放送を聞きながらワンタッチで録音が行えます。


カセットの操作部はワンタッチ式を採用しています。
カセットを差し込むだけでプレイONします。また、オートストップ方式を採用しており、テープが終わると自動的にカセットは飛び出してカセット部の電源回路が切れます。

ヘッド部には従来のより寿命が10倍伸びた広帯域・超硬質ヘッドを採用しています。

ポーズボタンを搭載しています。

カセット挿入部に自動開閉蓋を装備しており、外からの埃を防いでいます。

カセットのテープ進行状態がわかるウインドウと照明ライトを装備しています。


チューナーアンプ部
アンプ部の回路方式にはITL-OTL回路を採用しており、歪を生じやすいトランスを追放しています。

チューナー部にはFETフロントエンドとセラミックフィルターを採用しています。
また、IC化したMPXディモジュレーターによってデリケートな回路の無調整化を実現しています。

ミキシング専用ボリュームを装備しており、チューナーや外部レコードプレイヤーと組み合わせたステレオミキシング録音・拡声が可能です。
また、内蔵したカセットデッキとのミキシング拡声も可能です。

チューナー/アンプ部にはシリコントランジスタを使用しています。

4チャンネルデコーダーやリア用ステレオアンプ/スピーカーを追加する事で4チャンネル化への対応も可能です。

モニター用ボリュームとは別に録音用ボリュームを装備しています。
録音レベルはVUメーターで確認できます。

スリープタイマーを搭載しています。

機種の定格

型式	8トラックレコーダー内蔵マトリックス4チャンネルレシーバー
<チューナー部>
受信周波数	FM:76～90MHz AM:525～1,605kHz
実用感度	FM:3μV(IHF) AM:180μV/m(IHF)
S/N比	FM:60dB
セパレーション	38dB以上(1kHz)
アンテナ	FM:300Ω(平衡型)、75Ω(不平衡型) AM:バーアンテナ内蔵、外部アンテナ端子付き
<カセットデッキ部>
トラック方式	4トラック・2チャンネル
テープ速度	4.8cm/s
録音時間	60分(C-60往復)、90分(C-90往復)
ワウフラッター	0.25%WRMS
周波数特性	30Hz～15kHz(クロームテープ) 30Hz～12kHz(ノーマルテープ)
S/N比	45dB以上
バイアス周波数	67kHz
消去方式	AC消去
モーター	DCサーボモーター
録音レベル指示	VUメーター
<アンプ部>
回路方式	準コンプリメンタリーSEPP ITL-OTL回路
出力	12W+12W(EIAJ、5%) ミュージックパワー:30W
周波数特性	30Hz～50kHz(メインアンプ)
入力感度/インピーダンス	Phono MAG:3mV/50kΩ Phono CER:ハイ・インピーダンス用 Mic:0.65mV/600Ω Aux:500mV/100kΩ Din in:500mV/80kΩ
出力レベル/インピーダンス	Line out:400mV/10kΩ Din out:30mV/80kΩ SP:4Ω～16Ω
トーンコントロール	Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz)
Phonoイコライザー	RIAA
ダンピングファクター	30(8Ω)
残留雑音	1.5mV以下(8Ω負荷、音量調整最小)
歪率	0.3%(10W+10W、1kHz)
<総合>
使用半導体	トランジスタ:53個 ダイオード:15個 FET:1個 IC:1個 SCR:1個 バリスタ:8個 バリキャップ:1個 サーミスタ:2個
電源	AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力	70W
外形寸法	幅480x高さ136x奥行320mm
重量	8kg