ACOUSTIC ENERGY AE1mk3
ピアノ仕上げ:¥390,000(2台1組、2004年4月発売)
メープル仕上げ:¥350,000(2台1組、2004年4月発売)
解説
AE1のオリジナルコンセプトを継承しつつ全面的な改良が施されたスピーカーシステム。
低域には10.5cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットではメタルコーン振動板がストレートコーンからカーブドコーンに変更されており、さらに内外で厚みを微妙に違える精密プレスによってダイアフラムを33%も薄膜化しています。これにより剛性を高めつつ質量低減を図っています。これによりソフト・アノダイズ(電解皮膜)でサンドイッチしたアルミ合金ダイアフラムの伝播スピードと非共振性を追求しています。
磁気回路にはネオジウムマグネットと32mmのハイパワーボイスコイルを採用しています。さらにボイスコイルボビンには強靭なグラスファイバー素材を採用することで磁気コンダクティブ歪を排除しています。
フレーム構造はダンパー背面を開放したオープンシャーシ構造となっており、空気を直接取り込む構造のエアーポンプシステムを導入することで磁性流体を充填することなくボイスコイルをクーリングしています。また、フレーム素材には堅牢で低損失なマグネシウムダイキャストを採用しています。
高域には3.2cmソフトリングドーム型ツィーターを搭載しています。
従来モデルではメタルドーム型ツィーターを搭載していましたが、ウェーブガイドと呼ばれるセンタープラグを備えたソフトリングドーム型に変更することで優れた位相直線性を獲得しています。
さらに、磁性流体無しでクーリング効率を高める大容量のデュアルチェンバーを備えており、ネオジウムカップマグネットと32mm口径の銅コートアルミボイスコイルによる高耐圧の磁気回路を実現しています。
ネットワーク部には低カラーレーションのアルミ素地パワーフィルム抵抗や高電流オーディオファイルグレード・ラミネートコア低損失インダクター、高域用の空芯インダクター、オーディオファイルグレードのハイパワー400V級ポリプロピレンキャパシターなど14のパーツを採用しています。これらの素子には±2%の高精度コンポーネントを使用しており、制振プラットフォームにマウントされています。
また、Low/Mid、HF間を正相結合する位相補償の3次アコースティックスロープを用いると同時に銀コート内部配線材でユニットを接続し、自然な繋がりを実現しています。
各ユニットは開口部とエッジを緩やかにアール加工した10mm厚の重量級アルミ合金バッフルに直付けされています。これによりユニットを強固に一体化すると共に、ユニットから発する音波の回折を抑えてナチュラリティを得ています。
エンクロージャーにも工夫が凝らされており、従来前面に配置されていたバスレフポートは背面に移動し、上下左右の板は12mm厚のMDFに5mm厚スチールプレートの制振パネルをボルトで結合した二重構造によって高剛性、高比重を実現しています。さらに壁面の左右中央にテンションボルトによるクロスブレースを入れることで共振を抑えています。
外観はピアノブラック仕上げとメープル仕上げの2種類のバリエーションがありました。
ピアノブラック仕上げは7層塗りのラッカー仕上げとなっており、メープルは天然木突板仕上げとなっています。
別売りオプションで専用のスピーカースタンドがありました。
このスタンドは厚手のガラスベースにスラブ粒を充填した4本の支柱を立てた重量級スタンドとなっています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用スピーカー | 低域用:10.5cmコーン型 高域用:3.2cmリングドーム型 |
周波数特性 | 55Hz~20kHz ±2.5dB |
周波数レンジ | 38Hz~30kHz -6dB |
パワーハンドリング | 200W以下 |
最大出力音圧レベル | 105dB spl(1m) |
感度 | 87dB/W/m |
インピーダンス | 公称8Ω 最低5.8Ω |
クロスオーバー周波数 | 3.2kHz |
歪率 | 0.25%以下(86dB spl、100Hz以上) |
接続端子 | シングルワイヤー、ヘビーデューティーWBT金メッキスピーカー入力端子 |
推奨セッティング | 側壁から1.4m以上、後壁から0.8m以上 |
外形寸法 | 幅185x高さ310x奥行250mm |
重量 | 11kg |
別売:スピーカースタンド AE1 Stand(2台1組、¥108,000) | |
外形寸法 | 高さ60cm ±4cm |
重量 | 24kg |