 
		- Accuphase C-7
- ¥70,000(1979年4月発売) 
解説
MCカートリッジ本来の個性をストレートに再現するために開発されたステレオヘッドアンプ。
            
            回路はアキュフェーズのC-220とC-240のヘッドアンプ部がベースとなっており、入力をRET4個による差動プッシュプルで構成し、全段プッシュプルでDC構成となっています。
            RET(Ring Emitter Transistor)は本来は電力増幅用として開発されたもので、内部構成は小信号用素子を多数並列したものと等価であり、特に高域特性に優れています。C-7に採用されたRETは、信号増幅用として特別に開発されたもので、高域特性と共に小レベルのリニアリティに優れています。これらの優れた特性と共に、多数素子並列構造のおかげで等価入力雑音も極めて小さく、理想的な入力回路を実現しています。
            
            主要回路はモジュール化を採用しており、増幅素子とその周辺素子がマウントされたプリント・ボードはそのままケースに収められ、エポキシ系樹脂によって密封されています。これにより完全に外気と遮断され、耐久性の向上と温度変化に対して安定な動作を実現しています。
            
            入力回路にはICL方式を採用しており、入力差動回路のバランスを完全にすることで入力コンデンサーを排除しています。これによりカートリッジの微小信号はRETに直接導かれ、フィダリティの高い音を可能にしています。
            
            モジュール・アンプのすぐ側に左右チャンネルそれぞれ専用の定電圧電源を設けることで、広い帯域にわたって低インピーダンス化を図っています。
            
            MC以外のカートリッジを使用する場合を考慮し、入力と出力を直結するPASSスイッチを搭載しています。
            
            C-7では、あらゆるMCカートリッジを実際に試聴して負荷インピーダンスを100Ωに決定しており、2~3Ωのオルトフォン・タイプの低いものからEMTのような40Ωの高いものまで、全てに適合します。
            負荷インピーダンスが低くなるとカートリッジ振動系の動作が過制動され、低域の量感が無くなり、圧迫感のある音質になります。
			
機種の定格
| 型式 | MCヘッドアンプ | 
| ゲイン | 26dB | 
| 周波数特性 | 5Hz~100kHz +0 -0.2dB | 
| 最大入力 | 35mVrms(20Hz~20kHz、歪0.002%) | 
| 高調波歪率 | 0.002%(20Hz~20kHz、最大入力時) | 
| S/N比(IHF-A、RIAA適用) | 72dB(0.1mV入力) | 
| 入力換算雑音(IHF-A、RIAA適用) | -152dBV | 
| 入力インピーダンス | 100Ω | 
| 出力インピーダンス | 100Ω | 
| 使用半導体 | トランジスタ:26個 FET:9個 IC:2個 ダイオード:8個 | 
| 電源電圧 | AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz | 
| 消費電力 | 5W | 
| 外形寸法 | 幅102x高さ61x奥行350mm | 
| 重量 | 2.5kg | 
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