Accuphase P-350
¥300,000(1994年7月発売)
解説
シンプルなデザインの中に、優れた性能と高純度で自然な音楽再生を目指したステレオパワーアンプ。
出力段には、コレクター損失100W、コレクター電流10Aという大出力マルチ・エミッタ構造のオーディオ用パワートランジスタを採用しています。この素子は周波数特性や電流増幅リニアリティ、スイッチング等の諸特性に優れているという特長を持っています。
これを4-パラレル接続することにより高出力を実現しています。
増幅回路には、出力信号を電流の形で帰還するカレント・フィードバック(Current
Feedback=電流帰還)増幅回路を採用しています。
この回路の原理は、まず帰還型の入力端子のインピーダンスを下げて電流を検出します。その電流をトランス・インピーダンス増幅器でI-V変換(電流-電圧変換)し出力信号を作ります。帰還入力部分のインピーダンスが極めて低いため位相回転が発生し難く、位相保証の必要は殆どないため、立ち上がり等の動特性に優れ、自然なエネルギー応答により音質を改善しています。
またカレント・フィードバック増幅回路では、設計する利得の大小によってもその周波数特性はほとんど変化しないという特徴を持ってます。
ブリッジ接続により、モノラルパワーアンプとして使用することが可能です。
ブリッジ接続は、2チャンネルのアンプに、同じ電圧で相互に逆位相の信号を入力し、両アンプの出力端にスピーカーを接続する方法で、ハイパワーモノラルアンプとして使用が可能です。
バランス接続端子を搭載しています。
P-350のバランス入力は、入力回路のノン・インバート(+)とインバート(−)入力へそのまま信号を送る攻勢となっています。
プリントボード銅箔面に金によるプレート化を施し、高音質化を図っています。
また、入力端子も金プレート化しています。
電源部には、約700VAの大型トランスを採用しています。
また、アルミ電解コンデンサーには40,000μF/71WV(電荷量2.8クーロン)の大容量コンデンサを2個搭載しています。
出力端子には真鍮無垢材削り出しのバナナプラグ対応大型スピーカーターミナルを採用しています。
出力は2系統搭載しており、バイワイヤリング接続にも対応しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ | ||||
連続平均出力(20Hz~20kHz) |
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全高調波歪率 | ステレオ仕様時:0.02%(4Ω~16Ω負荷) モノラル仕様時:0.02%(8Ω~16Ω負荷) |
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IM歪率 | 0.02% | ||||
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.2dB(連続平均出力時) 0.5Hz~160kHz +0 -3.0dB(1W出力時) |
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ゲイン | 28.0dB(ステレオ/モノラル仕様時共) | ||||
負荷インピーダンス | ステレオ仕様時:4Ω~16Ω モノラル仕様時(ブリッジ接続):8Ω~16Ω |
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ダンピング・ファクター | ステレオ仕様時:360 モノラル仕様時(ブリッジ接続):180 |
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入力感度(8Ω負荷時) |
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入力インピーダンス | アンバランス入力:20kΩ バランス入力:40kΩ |
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S/N(A補正) | 120dB(入力ショート、連続平均出力時) | ||||
電源 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||
消費電力 | 65W(無入力時) 300W(電気用品取締法) 490W(8Ω負荷定格出力時) |
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最大外形寸法 | 幅475x高さ170x奥行435mm | ||||
重量 | 23.6kg |