Accuphase P-3000
¥390,000(2004年7月発売)
解説
                    P-7000やP-5000の技術を受け継いで開発されたプリアンプC-2000とマッチするステレオパワーアンプ。
                    
                    入力端子から信号経路全体の構成にインスツルメンテーション・アンプ(Instrumentation Amplifier)方式を採用しています。
                    この方式では入力端子からパワーアンプ段までの信号経路をフルバランス伝送化しており、CMRR(Common Mode Rejection Ratio)や歪率等の諸特性に優れ、外部雑音などの周囲の影響にも強く、パワーアンプとしての安定度と信頼性を向上させています。
                    
                    パワーアンプ部にはアキュフェーズ独自のMCS+回路を採用しています。
                    MCS(Multiple Circuit Summing-up)回路は同一回路を並列接続する事で諸特性を向上させる方式です。MCS+回路はこれを進化させたもので、初段バッファアンプのバイアス回路を改善する事で回路の安定度を高め、並列動作させる部分をI/V変換部のA級ドライブ段まで拡張する事でさらなる低雑音化を図っています。
                    
                    増幅方式にはカレントフィードバック型回路を採用しています。
                    この方式では帰還入力部のインピーダンスが極めて低いため、位相回転が発生しにくく、少量のNFBで諸特性を大幅に改善でき、音質面でも自然なエネルギー応答が得られます。
                    
                    出力段はコレクター損失130Wのパワートランジスタをチャンネル当たり3ペア用いたパラレル・プッシュプル構成となっています。
                    内部の両サイドに配置した大型ヒートシンクを組み合わせる事で放熱効果を高め、1Ωの超低インピーダンス負荷で400W/chを実現しています。
                    
                    電源部には700VAのスーパーリング型大型トロイダルトランスを採用しています。
                    スーパーリング型はドーナツ状のコアに太い導線を巻くため、非常にインピーダンスが低く、小型で変換効率が高く、オーディオ用として優れた特性を持っています。このトランスは熱伝導と防振効果に優れた充填材を用いてケースに固着させており、外部への影響を抑えています。
                    また、フィルター用の電解コンデンサには音質を重視した47,000μFの大容量コンデンサを2個搭載しています。
                    
                    インスツルメンテーションアンプ方式によるゲイン・コントロールを採用しています。
                    この方式では信号入力の初段増幅部で利得を切り替える事で4段階のゲインコントロールが可能です。増幅部のゲインを下げるとノイズ成分も同時に下がるため、効能率スピーカーを用いて残留ノイズが気になる場合などに、ノイズ削減に効果を発揮します。
                    
                    ブリッジ接続により、大出力モノラルパワーアンプとしても使用できます。
                    操作はモード切換スイッチで行います。また、デュアルモノポジションでは左チャンネルの信号を両スピーカー端子から出力し、低域/高域専用のバイアンプ駆動用として使用することができます。
                    
                    Yラグやバナナプラグに対応した大型スピーカー端子を採用しています。
                    素材は真鍮無垢材を削り出して金プレート化したものとなっています。
                    
                    バランス接続に対応しています。
                    フロントパネル側でバランス/アンバランスの入力切換が可能です。
                    
                    アナログ式の大型パワーメーターを搭載しています。
                    このメーターはON/OFFが可能です。
			
機種の定格
| 型式 | ステレオパワーアンプ | 
| 定格連続平均出力(20Hz~20kHz) | ステレオ仕様時(両ch同時動作) 400W/ch(1Ω、音楽信号に限る) 300W/ch(2Ω) 150W/ch(4Ω) 75W/ch(8Ω) モノラル仕様時(ブリッジ接続) 800W(2Ω、音楽信号に限る) 600W(4Ω) 300W(8Ω)  | 
                    
| 全高調波歪率(両ch同時動作) | ステレオ仕様時 0.05%(2Ω) 0.02%(4~16Ω) モノラル仕様時:0.02%(4~16Ω、ブリッジ接続)  | 
                    
| IM歪率 | 0.005% | 
| 周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.2dB(定格連続平均出力時) 0.5Hz~160kHz +0 -3.0dB(1W出力時)  | 
                    
| ゲイン(利得) | 28.0dB(Gainスイッチmax時) | 
| ゲイン切替 | Max、-3dB、-6dB、-12dB | 
| 負荷インピーダンス | ステレオ仕様時:2Ω~16Ω モノラル仕様時:4Ω~16Ω ※音楽信号に限りステレオ1Ωとモノラル2Ω負荷可能  | 
                    
| ダンピングファクター | 150 | 
| 入力感度(8Ω負荷) | ステレオ仕様時 0.98V(定格連続平均出力時) 0.11V(1W出力時) モノラル仕様時 1.95V(定格連続平均出力時) 0.11V(1W出力時)  | 
                    
| 入力インピーダンス | バランス入力:40kΩ アンバランス入力:20kΩ  | 
                    
| S/N(A補正、入力ショート) | 120dB(Gainスイッチmax) 125dB(Gainスイッチ-12dB)  | 
                    
| 出力メーター | 対数圧縮型、表示消灯機能付き -50dB~+3dB(dB/%表示)  | 
                    
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz | 
| 消費電力 | 50W(無入力時) 480W(電気用品安全法) 335W(8Ω負荷定格出力時)  | 
                    
| 最大外形寸法 | 幅465x高さ180x奥行425mm | 
| 重量 | 24.0kg | 
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