Accuphase P-20
¥190,000(1976年5月発売)
解説
高能率フロア型スピーカーシステム用として、真に質の高い音楽再生を目指して"完全"を求め、妥協せずに長時間をかけて開発されたステレオパワーアンプ。
独立電源によるモノラルパワーアンプを2台組合わせた構成となっており、レイアウトや配線上で生じる相互干渉も極少となるよう留意しています。
回路構成は全段プッシュプル回路を採用しており、広い帯域にわたって位相の乱れが少なく、広いダイナミックレンジに対して優れたリニアリティを保っています。
また、残留雑音を低く抑えるため、特に厳選されたパーツと綿密な回路検討が行われており、マルチチャンネルアンプシステムとして高能率ホーンドライバーと直結しても、残留雑音がほとんど聞こえない程度まで少なくしています。
管球式アンプ全盛期に開発されたスピーカーなどの、低いダンピングファクターが有効な機種にも対応するため、ダンピングファクターを変えて再生音の音質バランスと量感をコントロールするダンピングファクター切り替えスイッチを搭載しています。
ダンピングファクターの値は電流帰還によって変えているため、切り替えによるパワーの損失はありません。
どんなに大きな入力が入っても交流信号(音楽波形)が入力されている限り、プロテクションが差動して音切れを起さないよう、新方式の保護回路を開発・採用し、オーバーロード対策を講じています。
超低域の不要ノイズをカットするため、サブソニックフィルターを搭載しています。
-20dBまで1dBステップで変化するディテント・タイプのアッテネーターを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
定格出力 (両ch動作、20Hz~20kHz、歪率0.1%) |
100W/ch(4Ω) 70W/ch(8Ω) 35W/ch(16Ω) |
高調波歪率(20Hz~20kHz) | 定格出力時:0.1% -3dB出力時:0.05% 50mW出力時:0.1% |
IM歪率(20Hz~20kHzの任意の周波数) | 定格出力時:0.1% |
周波数特性(定格出力時) | 20Hz~20000Hz +0 -0.2dB |
ダンピングファクター(8Ω負荷、40Hz) | 50、5、1(切替式) |
定格入力/入力インピーダンス | 1.0V/100kΩ |
S/N比(定格出力時) | 100dB |
ステレオ・ヘッドホン | 適合インピーダンス:4~32Ω |
サブソニックフィルター | 17Hz以下、18dB/oct |
使用半導体 | トランジスタ:60個 IC:1個 ダイオード:44個 |
電源電圧 | AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 無入力時:45W 8Ω負荷最大出力時:290W 4Ω負荷最大出力時:530W |
外形寸法 | 幅482x高さ150x奥行353mm |
重量 | 23.5kg |
備考 | 19inch標準ラック取付可能 ラックマウント・ピッチ:100mm(4") ラック内径(水平方向):430mm(16 15/16")以上 |