オーディオの足跡

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E-550の画像
 解説 

E-530の後継機として最新技術と最高グレードの素材を投入したインテグレーテッド・アンプ。

インテグレーテッドアンプとしては初めてAAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)方式ボリュームコントロールを搭載しています。
AAVAでは、重み付けされた16種類のV-I変換アンプを電流スイッチで切り換える事で音量調整を行います。このV-I変換アンプは2の16乗、65,536段階の組み合わせが可能です。従来の可変抵抗での音量調整は通常使用するボリューム位置でインピーダンスが増加する事でノイズが増えてしまいますが、AAVAではインピーダンス変化などの影響を受けないためS/N比を悪化させる事がなく、周波数特性も変わりません。これにより実用音量レベルでのノイズ増加を防ぎ、音質の変化や特性悪化を防いでいます。また、電子回路と固定抵抗器で構成されているため左右の音量差が殆なく、各チャンネルを独立させる事ができるためチャンネル間のクロストークも低減しています。 この回路は増幅器とボリューム調整が一体化した電気回路なため、電気的にはシンプルな構成となっており性能や音質の経年変化による劣化が少なく抑えられています。
AAVAの操作はCPUでボリュームノブの位置を検出して行います。内部動作はノブ位置に相当する音量になるよう電流スイッチを切り換えてAAVAのゲインを選択しています。これにより従来の感覚でのボリューム調整やリモコンによる調整が可能です。
AAVAでは大きな容積が必要となるため、E-550では限られたスペースに収まるように回路・部品の集積密度を上げて諸問題を解決しています。

E-550では左右の音量バランスやアッテネーターもAAVAで行っており、余分な回路を通らないシンプルな構成によって音質劣化を押さえています。

パワーアンプ部には高域の位相特性や音質に優れたカレントフィードバック回路を採用しており、さらにアキュフェーズ独自のMCS+回路を採用しています。 MCS(Multiple Circuit Summing-up)は同一回路を並列接続する事で諸特性を向上させる回路方式で、MCS+では並列動作させる部分を電流-電圧変換部のA級ドライブ段にまで拡張する事でさらなる低雑音化を実現しています。

出力素子にはパワーMOS-FETを採用しており、3パラレル・プッシュプル純A級動作で駆動する事でアンプ出力の低インピーダンス化とスピーカーの定電圧駆動を追求しています。

電源部には容量430VAの高効率トロイダルトランスを搭載しており、平滑コンデンサには10,000μFx8の高音質タイプコンデンサを採用しています。

信号切替にはロジック・リレーコントロール方式を採用しています。

外来誘導雑音を受けにくいバランス入力コネクターを搭載しています。

メーターにはアナログ式ピークパワーメーターを採用しています。

出力端子は2系統装備しており、Yラグやバナナプラグが接続できます。

プリアンプ部とパワーアンプ部を単独使用できるEXT PREスイッチと、プリアンプ出力/パワーアンプ入力端子を装備しています。

トーンコントロールには音質を重視して加算型アクティブ方式トーンコントロールを採用しています。

低域の量感を増すコンペンセーター機能を搭載しています。

ワイヤレスリモコンが付属しています。


オプションボードを増設可能なスロットを装備しています。
オプションボードはデジタル入力ボードDAC-20、アナログ・ディスク入力ボードAD-20、ライン入力ボードLine-10の3種類があり、用途に応じてリアパネルに増設が可能です。また、このスロットには同一ボード2枚の増設が可能なほか、アナログ・ディスク入力ボードAD-9やAD-10、デジタル入力ボードDAC-10、ライン入力ボードLine-9の使用も可能です。
さらに、オプションのアナログ・ディスク入力ボードAD-20を接続した場合、E-550のフロントパネルでMC/MMの切替が可能です(AD-9/AD-10ではボード上での設定のみ)

デジタル入力ボードDAC-20はMDS(マルチプルデルタシグマ)++方式D/Aコンバーターを搭載しています。
同軸と光の2系統の入力を装備しており、サンプリング周波数96kHz/24bitまでデジタル信号を直接入力できます。

アナログ・ディスク入力ボードAD-20はハイゲインイコライザーを搭載しています。
MC/MM切替はE-550のフロントパネルで行い、MC入力インピーダンス、フィルターON/OFFはボード内部のディップスイッチで設定します。

機種の定格
型式 プリメインアンプ
定格連続平均出力(両ch動作、20Hz~20kHz) 150W/ch(1Ω、音楽信号に限る)
120W/ch(2Ω)
60W/ch(4Ω)
40W/ch(6Ω)
30W/ch(8Ω)
全高調波歪率(両ch動作、20Hz~20kHz) 0.05%(2Ω負荷)
0.02%(4Ω~16Ω負荷)
IM歪率 0.01%
周波数特性 High Level input/Power input:
 20Hz~20kHz +0 -0.2dB(定格連続平均出力時)
 2Hz~150kHz +0 -3.0dB(1W出力時)
ダンピングファクター 140(8Ω負荷、50Hz)
入力感度(定格出力/EIA1W出力)/インピーダンス High Level input:77.7mV/14.2mV/20kΩ
Balanced input:77.7mV/14.2mV/40kΩ
Main input:0.617V/113mV/20kΩ
出力レベル/インピーダンス Pre output:0.617V/50Ω(定格連続出力時)
ゲイン High Level input - Pre output:18dB
Power input - output:28dB
S/N 入力ショート(A-補正)定格出力時/EIA
High Level input:98dB/103dB
Balanced input:92dB/103dB
Powr input:120dB/117dB
入力換算雑音(入力ショート、A補正) High Level input:-120dBV
Balanced input:-114dBV
Power input:-124dBV
トーンコントロール 低音:±10dB(50Hz)、ターンオーバー周波数300Hz
高音:±10dB(20kHz)、ターンオーバー周波数3kHz
ラウドネス・コンペンセーター +6dB(100Hz)
アッテネーター -20dB
パワーメーター 対数圧縮型ピークレベル表示、出力のdB/%表示
負荷インピーダンス 2Ω~16Ω
ヘッドホン端子 適合インピーダンス:8Ω~100Ω
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 200W(無入力時)
300W(電気用品取締法)
225W(8Ω負荷定格出力時)
最大外形寸法 幅465x高さ196x奥行427mm
重量 23.9kg
付属 リモート・コマンダー RC-200
AC電源コード
別売:オプションボード
デジタル入力ボード DAC-20(¥60,000、2006年2月発売)
サンプリング周波数 96kHz/24bitまでのサンプリング周波数に対応
アナログ・ディスク入力ボード AD-20(¥60,000)
ゲイン MM:36dB
MC:62dB
入力インピーダンス MM:47kΩ
MC:10Ω/30Ω/100Ω切替
ライン入力ボード LINE-10(¥8,000)