Accuphase E-260
¥290,000(2012年11月発売)
解説
E-250の後継として開発されたプリメインアンプ。
ボリューム回路にはAAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)方式を採用しています。
AAVA方式では、入力された音楽信号をV-I変換アンプで16種類の重み付けされた電流に変換します。そして、16種類の電流はそれぞれ16個の電流スイッチによってON/OFFされ、その組み合わせで音量を決定しています。これらの電流の合成が音楽信号の大きさを変える音量調整回路(Variable Gain Circuit)となります。最後に各電流はI-V変換アンプで電圧に戻します。
この方式のボリュームは電流の組み合わせによって65,536(2の16乗)段階の調整が可能です。また、インピーダンス変化などの影響を受けないため実使用音量レベルでのノイズの増加が無く、高S/N比や周波数特性を維持します。しかも左右チャンネルを完全に独立させることができるため、微少レベルでも左右の音量誤差が殆ど無く、チャンネル間のクロストークも殆どありません。さらに、左右の音量バランスやアッテネーターもAAVAで行うため、余分な回路を通さずシンプル化が可能です。
AAVAの雑音を左右する要素の1つに入力バッファーアンプがあります。E-260ではここに高性能アンプを5個並列接続する事で高S/N比を計っています。
ボリューム値はディスプレイ部に数値で表示されます。
パワーアンプ部にはインスツルメンテーションアンプ方式を採用しています。
この方式では信号入力段を含めたアンプ全体でバランス・アンプを構成しており、入力端子から出力段までの信号経路をバランス伝送化しています。さらに、高域の位相特性に優れたカレントフィードバック回路を搭載する事で電気的性能の向上を図っています。
出力段には大電力オーディオ用パワートランジスタを用いたパラレルプッシュプル構成を採用しており、低負荷インピーダンスの駆動能力を向上させています。
NFB回路の見直しによって出力インピーダンスを最小化しており、ダンピングファクター200を実現しています。
大容量電源トランスと大容量フィルターコンデンサ(22,000μFx2)を採用しています。
EXT PRE機能を搭載しています。
E-260では回路的にプリアンプ部とパワーアンプ部が分離されており、スイッチで分離し、それぞれを独立して活用できる構造となっています。
Yラグやバナナプラグに対応した大型スピーカー端子を採用しています。
また、端子を2系統装備しており、バイワイヤリング接続が可能となっています。
トーンコントロール回路には音質を重視したアクティブフィルター方式を採用しています。
低音域の量感を増すコンペンセーター機能を搭載しています。
バランス入力に位相設定が可能となっています。
入力切り替えにはロジック・リレーコントロール信号切替方式を採用しています。
アナログ式のピークパワーメーターを搭載しています。
音質を重視した専用ヘッドホンアンプ回路を内蔵しています。
脚部にはハイカーボン鋳鉄製のインシュレーターを採用しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
このリモコンでは音量調整と入力セレクターの切換が可能です。
オプションボードを増設可能なスロットを2ヶ所装備しています。
オプションボードはデジタル入力ボードDAC-40やアナログ・ディスク入力ボードAD-30、ライン入力ボードLine-10などがあり、用途に応じてリアパネルに増設が可能です。
アナログディスクボードAD-9やAD-10も接続が可能ですが、フロントパネルのMC/MM切換ボタンには対応しておらず、ボード上の設定となります。
デジタル入力ボードDAC-40はMDS++方式のD/Aコンバーターを搭載しています。
また、USB端子を装備しており、PCとの接続が可能です。
アナログ・ディスク入力ボードAD-30はハイゲインイコライザーを採用しています。
MC/MM切替はE-260のフロントパネルで行う事ができます。また、MC入力インピーダンス、フィルターON/OFFはボード内部のディップスイッチで設定します。
機種の定格
| 型式 | プリメインアンプ |
| 定格連続平均出力(両ch動作、20Hz~20kHz) | 115W/ch(4Ω) 105W/ch(6Ω) 90W/ch(8Ω) |
| 全高調波歪率(両ch動作、20Hz~20kHz) | 0.05%(4Ω~16Ω負荷) |
| IM歪率 | 0.01% |
| 周波数特性 | High Level input/Power input: 20Hz~20kHz +0 -0.2dB(定格連続平均出力時) 3Hz~150kHz +0 -3.0dB(1W出力時) |
| ダンピングファクター | 200(8Ω負荷、50Hz) |
| 入力感度(定格出力/EIA1W出力)/インピーダンス | High Level input:134mV/14.2mV/20kΩ Balanced input:134mV/14.2mV/40kΩ Power input:1.07V/113mV/20kΩ |
| 出力レベル/インピーダンス | Pre output:1.07V/50Ω(定格連続出力時) |
| ゲイン | High Level input - Pre output:18dB Power input - output:28dB |
| S/N | 入力ショート(A-補正)定格出力時/EIA High Level input:105dB/95dB Balanced input:91dB/94dB Power input:122dB/101dB |
| 入力換算雑音(入力ショート、A補正) | High Level input:-122dBV Balanced input:-108dBV Power input:-121dBV |
| トーンコントロール | 低音:±10dB(50Hz)、ターンオーバー周波数300Hz 高音:±10dB(20kHz)、ターンオーバー周波数3kHz |
| ラウドネス・コンペンセーター | +6dB(100Hz) |
| アッテネーター | -20dB |
| パワーメーター | 対数圧縮型ピークレベル表示、出力のdB/%表示 |
| 負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
| ヘッドホン端子 | 適合インピーダンス:8Ω以上 |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 49W(無入力時) 245W(電気用品安全法) 340W(8Ω負荷定格出力時) |
| 最大外形寸法 | 幅465x高さ151x奥行420mm |
| 重量 | 20kg |
| 付属 | リモート・コマンダー RC-200 AC電源コード |
| 別売:オプションボード | |
| デジタル入力ボード DAC-40(¥80,000) | |
| サンプリング周波数 | Coaxial:32kHz~192kHz/24bit Optical:32kHz~96kHz/24bit USB:32kHz~192kHz/24bit |
| 入力端子 | Coaxial、Optical、USB(タイプB) |
| アナログ・ディスク入力ボード AD-30(¥60,000) | |
| ゲイン | MM:40dB MC:66dB |
| 入力インピーダンス | MM:47kΩ MC:30Ω/100Ω/300Ω切替 |
| ライン入力ボード LINE-10(¥8,000) | |
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)