オーディオの足跡

ハイレゾ音源配信 e-onkyo music

NS-690IIIの画像
 解説 

 
NS-690IIをベースに、スプルースコーンなどの技術を投入し、より完成度を高めたスピーカーシステム。

低域には30cmコーン型ウーファーであるJA-3060Aを搭載しています。
振動板には、グランドピアノの響板用のスプルースのしかも一本の木の中でも特に木目の素直なところを使用して作成されており、叩解から抄き上げ、プレスまで含めて全てヤマハ独自の技術によって仕上げられています。振動板の形状はコルゲーション入りでコニカルタイプに仕上げられており、分割振動を抑えて広いピストンモーション領域を得ています。
また、エッジには発泡ウレタンのロールエッジを採用し、振動系を支えるダンパーも材質や含浸材に充分検討を加えてものを使用しています。
ボイスコイルは銅リボン線を耐熱性に優れたノーメックスボビンにエッジワイズ巻したロングボイスコイルタイプのもので、大入力時にもボイスコイルが磁界から外れずにリニアリティの良い動作が確保されています。
磁気回路には、磁束密度10,000gauss、総磁束200,000maxwellで、寸法156φ-80φ-20tのフェライトマグネットを採用しており、またセンターポールには磁気歪の発生を低減する銅キャップを被せる事で耳障りな3次高調波成分を抑えています。

中域には7.5cmソフトドーム型スコーカーのJA-0701Cを搭載しています。
ダイアフラムは、縦糸と横板の密度を同じにして方向性やバラツキを抑えた織布をベースに、数種類の粘弾性薬品をブレンドした新開発のマルチコーティング剤を塗布したもので、タンジェンシャルエッジを含めて一体成型されています。
ボイスコイルは、ガラス繊維を素材にしたヤマハ独自のFRPシートに占積率の良い銅平角線を巻線し、高耐入力を実現しています。このボビンには空気穴を数ヶ所設けてボビン内外の空気圧を均等にし、ハイトランジェントでスムーズでリニアな動作性を実現しています。
磁気回路には、磁束密度14,500gauss、総磁束72,000maxwellで寸法120φ-60φ-22tのフェライトマグネットを採用しており、ユニット内部に充填されたグラスウールとバックキャビティの設置による空気制動が相乗して、fo300Hzを実現しています。
特性的には300Hz〜15kHzの広帯域なユニットですが、特に低歪率な800Hz〜6kHzを使用しています。

高域には中域同様にエッジ一体成型のソフトドーム振動板を用いた3cmドーム型トゥイーターのJA-0509Cを搭載しています。
ダイアフラムは基本構造は中域と同じですが、小口径のためボイスコイルとの重量バランスを考慮し、さらに高域特性を伸ばすために薄手で軽量化がされています。また、指向特性を改善するため、ドーム形状は通常に比べて深く仕上げられています。
ボイスコイルは軽量で導電率に優れた純アルミリボン線をエッジワイズ巻にし、ソフトドーム振動板に直結することで振動系トータルでの軽量化を実現しています。
磁気回路には、磁束密度15,500gauss、総磁束22,000maxwellで寸法80φ-40φ-20tのフェライトマグネットを採用しています。
さらに、中域と同様にエッジ背面のアウターポールには空気穴をあけてエッジ部の空気を逃がしてエッジの動きをスムーズにしています。また、振動板の前面には、高域で問題となる指向特性や周波数特性を改善するアコースティックディフューザーを装備しています。

各ユニットのフレームにはヤマハの合金技術を生かしたアルミダイキャストを採用しており、振動系を強固にサポートしています。

ネットワーク部は、中低域のスムーズなつながりと中高域の充実を中心に全体を設計されています。
コイルには大形のフェライトコアによるボビンに直流抵抗の少ない高純度の銅線を使用し、コンデンサには聴感テストにより選ばれたMPコンデンサを使用しています。
また、コイル同士の相互インダクタンスの影響を少なくするために、距離を充分にとりながら、お互いを直角に取り付けています。

中域には+2dB〜-∞、高域には+3dB〜-∞まで調整可能なレベルコントロールを搭載しています。

エンクロージャーは完全密閉構造となっており、素材には高密度パーティクルボードの中でも聴感テストなどで選ばれたものを採用しています。
バッフル板と裏板は25mm厚、側板と天板は20mm厚としており、背面にはウーファー切抜きの円板を補強用として接着しています。また、楽器創りを通して得た木工技術を生かした補強がされており、無共振化が図られています。
吸音材には厳選された2種類のものが使用されています。
仕上げはアメリカンウォルナットのリアル化粧で、オープンポア仕上げとなっています。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:30cmコーン型
中域用:7.5cmドーム型
高域用:3.0cmドーム型
再生周波数帯域 35Hz〜20000Hz
最低共振周波数 40Hz
最大許容入力 80W
定格入力 40W
出力音圧レベル 90dB/W/m
インピーダンス
クロスオーバー周波数 800Hz、6kHz(12dB/oct)
内容積 44L
外形寸法 幅358×高さ630×奥行315mm
重量 27kg