YAMAHA YP-800
YP-800:¥98,000(1976年頃)
YP-800CL:¥86,000(1976年頃)
解説
ヤマハのプレイヤー製作の経験を活かして開発されたレコードプレイヤー。
SHURE社M75EMIIカートリッジを装備したYP-800、カートリッジ非搭載のYP-800CLの2種類がありました。
ターンテーブルには直径31cmのアルミダイキャスト製ターンテーブルを採用しています。全体を肉厚に仕上げさらに外周リブを強化することで慣性質量300kg・cm2を実現しています。
また、モーターには12極24スロットのブラシレスDCサーボモーターを採用しています。このモーターは回転制御を電子整流子回路で行う無接点電子制御方式となっています。
トーンアームは、回転軸にジャイロジンバルサポート方式を搭載し、初動感度が垂直・水平とも10mg以下の10φ軽合金製S字型パイプアームを採用しています。インサイドフォースキャンセラーにはカウンターバーとローラストリングを用いた方式を採用しています。
ヘッドシェルはテーパードリブ付軽合金ダイキャスト製のもので共振や捻れを抑えています。7mmのオーバーハング調整及びカートリッジ左右傾き角度の調整が可能です。
また、このヘッドシェルの接点やピンジャックには金メッキ処理を施し接触不良を防止しています。
針圧調整は0~3gまで0.1gステップの直読式で、付属のサブウェイトの併用によって3g~24gのカートリッジを使用できます。
リード線や出力コードにはローキャパシタンスのものを採用し、ノイズの発生や高域特性の劣化を抑えています。
アームリフターにはシリコンオイルシリンダによるハイドロリック・ピストンレバー方式を採用しています。
キャビネットは15mm厚の積層合板による木部に補強材を加えたものとアルミダイキャスト製デッキパネルを接合したもので、底板もパンチングメタルにリブ加工したものを採用しています。
外観はキャストール仕上げが施されています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
モーター | 12極24スロットDCサーボモーター |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
ターンテーブル | 31cmアルミダイキャスト、2kg |
ワウフラッター(WRMS) | 0.03%以下 |
SN比 | 60dB以上 |
回転数調整 | ±3% |
トーンアーム | S字型パイプアーム |
取付カートリッジ自重範囲 | 3g~24g |
アンチスケータ | カウンターバー&ローラーアーム方式 |
カートリッジ(YP-800のみ) | MM型カートリッジ、SHURE M75EMtype2 |
交換針 | N-75ED/2(¥11,500) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 6W |
外形寸法 | 幅481x高さ175x奥行371mm |
重量 | 12kg |