YAMAHA CDX-900D
¥89,800(1987年発売)
解説
ハイビットデジタルフィルタや、左右独立のグリッチレス高速ツインD/Aコンバーターを搭載したCDプレイヤー。
4倍オーバーサンプリングのハイビットデジタルフィルタを搭載しています。
演算次数225次+41次、係数語長最大32ビットの高精度デジタル演算により、フィルタ自身の特性としてノイズやリップルを16ビット分解能レベル以下に抑えています。帯域外ノイズは-100dB以下、帯域内リップルは±0.0001dB以内を実現しています。
D/A変換部には、高速シリアル処理により有害なグリッチノイズの発生を無くしたグリッチレス高速D/Aコンバーターを左右独立で搭載しています。これによりオーディオ信号を左右チャンネルに切換えるスイッチ回路が不要となり、D/Aコンバーター出力をローパスフィルタにダイレクトに接続可能となっています。
設計ルール2μmの小型フラットパッケージによる、ヤマハオリジナルの新開発シグナルプロセッシングCD専用LSIを搭載しています。信号処理用、サーボ回路コントロール用を1チップに集積化して周辺パーツを大幅に削減しており、回路のシンプル化だけでなく、低消費電力化やローノイズ化も実現しています。
75Ω同軸タイプのデジタル出力端子を搭載しています。
また、リアパネルのデジタルアウト端子にはオンオフスイッチを設けられています。
オーディオ部へのデジタルノイズの混入を防ぐため高速フォトカプラー(光結合素子)を採用しており、デジタル部とオーディオ部の電気的な絶縁を図りながら信号を送り出す光伝送方式により、音質劣化を防いでいます。
デジタル部とオーディオ部を独立の回路基板で構成するセパレートシートの採用により、電気的・機械的振動による音質への影響を抑えています。
電源を介しての相互干渉を抑えるため、デジタル・サーボ部とオーディオ部を独立給電する2トランス電源を搭載しています。
さらに、それぞれの電源回路にはシャントレギュレーター方式を採用しており、電源制御用トランジスタに負荷電流の変動幅以上の電流を常時流すことでAクラス動作をさせています。
アナログ回路部には、高域用として位相特性に優れたベッセル型と振幅特性に優れたバターワース型を組合わせた5次ニューアクティブ型ローパスフィルタを採用しています。また、低域用として全段直結のDCアンプを採用しています。
特にDCアンプ部は、DCサーボ等の低域時定数もつ要素一切排除した完全DC直結とすることで低域の再生能力を高めています。
電源部、オーディオ部には高音質のオーディオ用電解コンデンサーを採用しています。
また、高域特性を左右するローパスフィルタには、厳選されたオーディオ用マイラーコンデンサーを採用しています。
カレンダー機能を搭載した8桁FLディスプレイを搭載しています。
ディスクの中から最大24曲までをピックアップし、好みの順番に並べ替えて再生できる24曲ランダムプログラム機能を搭載しています。
聴きたくない曲をカットして再生できるデリートプログラム機能を搭載しています。
ランダムプレイ機能を搭載しています。
1曲、全曲、プログラム曲、A-B間の選択ができるリピート機能を搭載しています。
インデックスサーチを搭載しています。
約4秒間の曲間スペースを設定できるスペースインサート機能を搭載しています。
2スピードモニターサーチを採用しており、最初は低速で早送り・早戻しを行い、その後は高速に切り替わって早送り・早戻しを行います。
ボリューム付きヘッドホン端子を搭載しています。
外部タイマーと組合わせて再生が可能なタイマープレイ機能を搭載しています。
24キーを搭載したワイヤレスリモコンが付属しています。
このリモコンはフルモード仕様となっており、プログラム操作やトレイの開閉など殆ど全ての操作が行えます。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
周波数特性 | DC~20kHz ±0.3dB |
高調波歪率 | 0.003%(1kHz、EIAJ) |
S/N比 | 110dB(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 100dB(EIAJ) |
ワウフラッター | 測定限界以下 |
出力電圧 | 2Vrms(固定) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 18W |
外形寸法 | 幅435x高さ107x奥行347mm |
重量 | 6.6kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RS-CD9 |