Wilson Audio System5
¥3,097,500(2台1組、1994年発売)
解説
1993年に発表されたX-1 GRAND SLAMMのノウハウを注ぎ、開発されたスピーカーシステム。
システム5はWATT5とPUPPY5で構成されており、WATT/PUPPYと同じ形態・サイズとなっています。
主な改良点は6点で、新型カスタムデザインチタンドーム型トゥイーターの採用による高域特性の改善、WATTミッドウーファーにカスタムデザイン7inchドライバーの採用によるダイナミクスの改善、ネットワークの新設計、X-1用に開発されたキャビネット材の採用、新設計スパイク、WBTターミナルの採用となっています。
WATT5のエンクロージャーは、ミネラルセラミック含有メタクリレートポリマーによって構成されています。また、使用しているドライバーフレームとのメカニカルインピーダンスも正しくマッチさせています。さらに、メカニカルチューニングもアルミ合金プレートの配置、ビチュメンによる表面トリートメント、クロスブレーシングによってミリ単位の精度で行われています。
中低域音響チューニングはQB-3モデルによってされており、優れたトランジェントレスポンスを得ています。
ネットワーク部には、最高級のオーディオグレードコンデンサーやOFC空芯インダクター、精密ワイヤー等の使用により、エネルギーの蓄積時間を最小限に抑えています。
また、各部品は0.01%の許容さでマッチングされています。
WATT5のユニットは、帯域特性のリニアリティ、衝撃安定度、音楽再現性などの点でウィルソンによって選別されたユニットを使用しています。
PUPPY5のエンクロージャーは、非常に硬質の材料をさらに非対称クロスブレースによって補強した構造になっています。これにより、リニアリティの改善と共振の提言を図っています。
PUPPY5のユニットには、WATT-2ハイスピードフーファーをさらに高速化したものを搭載しています。
このユニットは、大口径ボイスコイル、低質量・硬質ポリマーベースコーン、2.5cm以上のコーンモーション、硬質マグネシウムダイキャストガスケットを採用しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
<PUPPY-5の仕様> | |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型x2 |
インピーダンス | 4Ω |
周波数特性 | 28Hz~125Hz +0 -3dB |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
最少推奨パワー | 50W |
エンクロージャー | ポート |
外形寸法 | 幅285x高さ610x奥行406mm |
重量 | 37kg |
<WATT-5の仕様> | |
使用ユニット | 低域用:17.5cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
インピーダンス | 4Ω |
周波数特性 | 55Hz~21kHz +0 -3dB |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
エンクロージャー | ポートQB-3 |
外形寸法 | 幅285x高さ356x奥行419mm |
重量 | 28kg |