VICTOR XL-Z511
¥59,800(1987年発売)
解説
光伝送方式はD/A分離2ブロック構造を採用したCDプレイヤー。
デジタル回路のサーボ電流ノイズやマイコンのクロックパルスなどのデジタルノイズを排除するため、フォトカプラを用いたオプティカリンク(光伝送方式)を採用しています。
また、デジタル&サーボ回路とアナログ回路をそれぞれ別の基板とすることでアナログ回路を機械的、電気的に分離し、ノイズ干渉による音質劣化を追放しています。
光と同軸の2系統のデジタル出力を搭載しています。
デジタルフィルタには新開発の4倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを採用しており、演算次数266次、帯域外の減衰特性100dB、帯域内リップル±0.0001dB以下を実現しています。
これにより後段のアナログフィルターを緩やかでシンプルなものにでき、位相ズレや歪を低減しています。
D/A変換部には独立構成のハイスピードI-Vアンプによる新開発の高速ファインD/Aコンバーターを採用しています。
電圧に変換するスピードを従来より大幅にアップしたことでSN比やダイナミックレンジを拡大しています。
ピックアップ部には軽量ハイプレシジョン3ビームピックアップを採用しています。
このピックアップでは信号読取り用のメインビームと2本のサブビームの距離を縮めることで応答速度の向上を図っています。また、稼動部の質量を従来の1/2まで軽量化し、トレース性能を向上しています。これにより余分なサーボ電流を軽減してサーボノイズを大幅に抑えています。
シャーシ構造には大型インシュレーションフットに加え、新開発のサイレントベースを採用しています。
サイレントベースは特殊合成樹脂をコアにした3層構造となっており、内部損失が非常に高くて響きが少なく、さらに重量があるため低重心を実現しています。これにより構造的に振動の発生を抑えています。
ISメカを採用するkとで無共振・無振動化を図っています。
ISメカは、ディスクドライブ系とピックアップ系を1つのベースの上にセッティングし、特殊ラバーを使ったインシュレーションシステムによってフローティングマウントする構造となっています。この二重の防振構造によって外乱振動やスピーカーからの音圧を排除しています。
テープ時間に合わせて自動的にプログラムするエディティング機能を搭載しています。
32曲のプログラム再生が可能です。
プログラム操作はトレイイジェクト状態でも行うことができます。また、演奏中に追加メモリーも可能です。
ランダムプレイ機能を搭載しています。
約15秒ずつ曲の頭を再生するイントロスキャン機能を搭載しています。
5種類のリピート機能を搭載しています。
FLディスプレイを搭載しています。
ヘッドホンボリューム兼用のリモコン電動ボリュームを搭載しています。
このボリュームには音質を重視してモータードライブ式を採用しています。また、操作中はLEDが点滅して知らせるため、離れた場所からも確認しやすくなっています。
タイマースタンバイ機構を搭載しています。
シンクロ端子を搭載しており、ビクターのシンクロ対応デッキとの連動が可能です。
オートスペース機能を搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
周波数特性 | 2Hz~20kHz |
全高調波歪率 | 0.0035%(1kHz、EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 97dB(1kHz、EIAJ) |
SN比 | 102dB(デジタルゼロ時、EIAJ) |
ワウフラッター | 測定限界値以下 |
出力レベル(フルスケール) | 2.0Vrms(FIX) |
D/A変換 | 16ビット直線 |
デジタルフィルター | 4倍 |
D/Aコンバーター | ハイスピード1DAC |
その他 | エディティング 32曲ランダムプログラム ランダムプレイ イントロスキャン ランダムイントロプレイ リピート(全曲/1曲/プログラム/ランダム/A-B間) タイマープレイ(1曲目より) マニュアルサーチ(リモコン2速) ポーズ |
端子 | デジタル出力端子:光/同軸、2系統 アナログ出力端子:固定/可変、2系統(金メッキ) コンピュリンク-1(シンクロ端子) ボリューム付きヘッドホン端子(電動) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W(電気用品取締法) |
外形寸法 | 幅435x高さ116x奥行297mm |
重量 | 5.9kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-SX511 |