VICTOR QL-Y66F
¥85,000(1983年発売)
解説
マニュアル機に劣らない音質を追求したフルオートプレイヤー。
ターンテーブルには直径35cm、重量2.9kg(マット含む)、慣性質量560kg-cm2に及ぶ大型ターンテーブルを採用しています。これにより、重さや形状が等しい30cm経ターンテーブルに比べて30%以上も慣性質量を増し、基本の回転性能を高めてます。
重いターンテーブルによる軸受荷重と摩擦の増大や、回転子のマグネットによる荷重によってかかる下向きの力を軽減するため、マグネティック・サポートDDモーターを採用しています。
マグネティックサポート方式では、回転子がローターヨークの下側にあり吸引力が上向きに働く構造となっています。このため、軸受荷重は従来方式の約1/10となり、わずか500gほどに低減されています。この結果、軸受摩擦によるノイズや摩耗を低減しています。
トーンアームにはED(エレクトロ・ダイナミック)サーボアームを採用しています。
EDサーボトーンアームは、水平・垂直軸受に直結された2組のコアレス・リニアモーターがアームの振動を検出し、マイコンのフィードバック制御によって逆トルクを発生させて振動をキャンセルする電子Qダンピング・アームとなっています。これにより低域共振が誘発する針とびや混変調歪なども抑制しています。さらに、ボリュームとボタン操作によってアーム本体に手を触れずにフルオート操作が可能となっています。
また、マニュアル操作にも対応しておりアームを手で動かすこともできます。
アープパイプ交換方式を採用しており、ストレートとS字のアームパイプを自由に交換できます。
アームの高さ調整も可能です。また、ダイナミックバランス方式を採用しているため、プレイヤーが傾いてもアームの動作に影響がありません。
キャビネットにはミラー仕上げのローズ調オールウッドキャビネットを採用しています。
サーボ回路にはクォーツロックの安定度を従来の30倍に高めたダブルサーボクォーツ回路を採用しています。
マニュアル操作などで活用できるターンテーブルの単独スタート/ストップスイッチを搭載しています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
モーター | FG検出コアレスDCサーボ |
ワウフラッター | 0.005%(RMS、回転部FG法) |
SN比 | 80dB(DIN-B) |
トーンアーム | EDサーボ、パイプ交換方式 |
取付カートリッジ重量 | 4.5~21g(シェル含む) 35gまで(SW-Y66F使用、シェル含む) |
針圧調整範囲 | 0~3g |
外形寸法 | 幅495x高さ187x奥行405mm |
重量 | 12.3kg |
別売 | サブウェイト SW-Y66F(¥2,000) ストレートアームパイプ PH-200(¥9,000) |