VICTOR JL-B55
¥56,500(1975年頃)
解説
単体販売もされたJL-B55シリーズを一つにまとめたプレイヤーシステム。
ターンテーブルにはベルトドライブ方式のJL-T55を搭載しています。
駆動モーターには6極12スロットのDCサーボブラシレスモーターを採用しています。このモーターは磁界の強弱によって発生する電圧が変わる特殊金属間化合物半導体(ホール素子)を用いた無接点電子制御モーターとなっています。
また、モーター部は密封式としており、埃による影響を防いでいます。
トーンアーム部にはスタティックバランス型のTH(トレーシングホールド)方式トーンアームであるUA-55を搭載しています。
トレーシングホールド方式は安定性に優れ、レコードの反り等でアームが浮かび上がったり沈んだりすると自動的に元の位置に戻ろうとするよう働くため、常にレコード面に吸い付くようにトレースを行います。これにより目に見えない針飛びを防ぎ、レコードを傷めるのを防いでいます。
また、超精密ボールベアリングを随所に用いて工作精度を上げる事で感度を良くしています。
カートリッジにはMM型カートリッジであるMD-2Eを搭載しています。
キャビネットにはJL-C55を採用しています。
JL-C55は40mm高密度ブナ材合板と特殊ビニール系接着剤を用いた構造となっており、モーターやアーム部分をくり抜いた構造となっています。これにより内部振動を制御するとともに外部振動を抑えています。
脚部には特殊ゴム製インシュレーターフットを装備しています。
ダストカバーには着脱可能なフリーヒンジ式を採用しています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部(JL-T55)> | |
モーター | 6極12スロットDCサーボモーター |
駆動方式 | ベルトドライブ方式 |
ターンテーブル | 31cmアルミダイキャスト製、1.6kg |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
ピッチコントロール | ±3% |
位置検出 | ホール素子 |
回転数検出 | 逆起電圧検出 |
ストロボ | 内蔵 |
ワウフラッター | 0.05%WRMS |
SN比 | 60dB以上 |
起動特性 | 1/2回転で正常動作 |
<トーンアーム部(UA-55)> | |
アーム型式 | スタティックバランス型TH方式トーンアーム |
全長 | 335mm |
アーム有効長 | 245mm |
トラッキングエラー | ±1゜30'以内 |
オーバーハング | 15mm |
オフセットアングル | 21゜40' |
取付カートリッジ自重 | 10g~32g(ヘッドシェル含む) |
針圧可変範囲 | 0~3g直読式 |
アーム高さ可変範囲 | 42~75mm |
付属ヘッドシェル重量 | 12g |
付属機構 | インサイドフォースキャンセラー ヘッドシェル傾き角度調整可能 オイルダンプ式アームリフター 低用量シグナルコード |
<キャビネット部(JL-C55)> | |
キャビネット | 40mm高密度ブナ材合板、特殊ビニール系ボンド接着一枚使用 |
ダストカバー | 着脱可能フリーヒンジ |
フット | 特殊ゴムインシュレーターフット |
<カートリッジ部(MD-2E)> | |
構造 | MM型、針交換でCD-4再生対応 |
針先 | 楕円針 |
交換針 | 2ch:DT-34E |
出力 | 4mV(1kHz、50mm/s) |
出力バランス | 0.5dB |
周波数特性 | 10Hz~30kHz |
クロストーク | 25dB |
インピーダンス | 2.0kΩ(1kHz) |
直流抵抗 | 250Ω |
適正針圧 | 1.5g~2.0g |
コンプライアンス | 30x10-6cm/dyne |
負荷 | 47kΩ~100kΩ |
取付寸法 | JIS準拠 |
カートリッジ重量 | 6.5g |
<その他> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 6W |
外形寸法 | 幅490x高さ190x奥行425mm |
重量 | 14.0kg |