VICTOR CCR-667
¥46,800(1973年頃)
解説
ANRSなどの機能を充実させたステレオカセットデッキ。
自動雑音低減装置としてANRS(Automatic Noise Reduction System)を搭載しています。
この方式では、テープヒスが耳につきやすい小音量の録音時に小さな音だけ一定の率でレベルを上げて録音し、再生時には録音時にレベルを上げた部分だけを戻して再生する方法によってヒスノイズも低減しています。
また、他の雑音低減方式とも互換性を保つように録音・再生特性のカーブを他の形式に合わせており、ドルビー方式のテープでも効果を発揮しています。
ノーマルテープとクロームテープの特性を発揮させるため、テープセレクターを搭載しており、クロームテープに対してはバイアス電流とイコライザー回路を同時に切替えています。
録再ヘッドには、フェライト材をナローギャップに仕上げたスーパークロニオスヘッドを採用しています。
駆動部にはドイツ・シュマーグ社製キャプスタンの採用や、真円度の向上など、メカニズム各部に精密加工を施す事で特性の向上を図っています。
Cbsによる光電式のオートイジェクト機構を搭載しています。
また、どのようなモードからもただちに動作する手動イジェクトを搭載しています。
ヘッドクリーニングなどの保守を考慮し、取り外し可能なヘッドカバー及びホルダーを採用しています。
ヘッドホン出力の2段切替え機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ |
テープスピード | 4.8cm/s |
モーター | DC電子ガバナー |
ヘッド | スーパークロニオス(フェライト)録再ヘッド 消去ヘッド |
早送り、巻戻し時間 | 100秒(C-60使用時) |
録音バイアス周波数 | 95kHz |
消去方式 | AC 95kHz |
周波数特性 | クロームテープ:30Hz~19kHz(30Hz~16kHz ±3dB) ノーマルテープ:30Hz~16kHz(30Hz~13kHz ±3dB) |
S/N | 50dB(ピークレベル) ANRS off時:56dB(JIS) ANRS on時:59dB(JIS) |
歪率 | 2.0% |
チャンネルセパレーション | 36dB |
ワウ・フラッター | 0.12%(WRMS) 0.15%(RMS) |
クロストーク | 60dB以上 |
入力感度/インピーダンス | Mic:0.7mV/10kΩ Aux:80mV/330kΩ |
出力レベル/インピーダンス | Line:1V固定/3.3kΩ ヘッドホン:0.5mW(High)、0.12mW(Low) |
録再コネクター | Din 入力:20mV/10kΩ 出力:0.5V/5kΩ |
使用半導体 | トランジスタ:20個 IC:4個 ダイオード:17個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W |
外形寸法 | 幅380x高さ116x奥行265mm |
重量 | 4.6kg |
付属 | 試聴用テープ(ANRS録音) ヘッドクリーニングバー DINコード |