VICTOR 4TD-405
¥64,800(1973年頃)
解説
2chテープデッキTD-450をベースに開発された、4ch/2ch対応テープデッキ。
メカニズムには、振動や騒音の少ない、センターフローティングタイプの4極キンデンサー進相型インダクションモーターを搭載しています。
メカニカルオートストップ機構を搭載しており、テープが巻き終われば自動的に操作レバーがストップにもどり、メカニズムを解除すると共に停止します。これによりピンチローラーの変形を抑えています。
ELドライブ方式を採用しており、停止時にピンチローラーがパネル面より下にさがっているため、テープの装着が容易となっています。
ヘッドには4つのチャンネルを1個にまとめた4chヘッドを採用しています。このヘッドは、1・3chと2・4chに分けて、従来の2chステレオ用としても使用が可能です。
ヘッドの設計は、低域特性を高めるためコンターエフェクト(形状効果)の少ない設計がされており、均一なナローギャップ仕上げで高域特性やチャンネル当たりのクオリティを高め、位相ずれを低減しています。
イコライザーアンプ部には、3段直結E-E帰還回路をコンパクトにまとめてICに置き換えたものを採用しています。
音量調整には、各チャンネルが独立して調整できるボリュームの他にマスターボリュームを搭載しています。
ノーマルテープだけでなく、SHテープにも対応するため、イコライザー切替えが出来るテープセレクターを搭載しています。
4ch分のマイク入力や、フロントとリアに分離された4chヘッドホン端子を搭載しています。
ヘッドの横にテープクリーナーを搭載しており、走行するテープはまずこのクリーナーを通ってからヘッドにタッチすることで、テープのごみや埃による特性劣化を防いでいます。
水平、垂直及び傾斜スタイルでも使用できるように、リクライニング・スタンドを搭載しています。
また、セパレートステレオのデッキ収納部などのせまい場所に収納する時のため、ローラーキャスターも備えています。
機種の定格
型式 | 4ch/2chオープンリールデッキ |
テープ速度 | 19cm/s、9.5cm/s |
ヘッド | 4ch/2ch録再ヘッド 消去ヘッド |
モーター | 4極インダクションモーター |
録音方式 | ACバイアス、57kHz |
周波数特性 | SHテープ(19cm/s):20Hz~20kHz(30Hz~18kHz ±3dB) スタンダードテープ(19cm/s):20Hz~18kHz(30Hz~16kHz ±dB) |
S/N | 52dB(ピークレベル) 58dB(JIS) |
クロストーク | 50dB |
チャンネルセパレーション | 50dB |
ワウ・フラッター | 0.07%(WRMS) |
入力感度/インピーダンス | Mic:0.5mV/10kΩ Aux:80mV/390kΩ |
出力レベル/インピーダンス | Line:0~1.2V/4.7kΩ |
録再コネクター | Din 入力:15mV/10kΩ 出力:0~0.8V/10kΩ |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 30W |
外形寸法 | 幅406x高さ193x奥行343mm |
重量 | 10kg |
付属 | 試聴用テープ ヘッドクリーニングバー 7号空リール リールクランプx2 接続コード(CN-116) テープクリーナー・フェルトx2 パッドx4 |