VICTOR MCP-105
¥63,600(1970年頃)
解説
105シリーズのSEAシステムを搭載したプリアンプ。
トーンコントロール機能として7素子型SEAシステムを搭載しています。
MCP-105では周波数帯域を7分割した7素子型を採用しており、必要な周波数帯域のみを狭い範囲内で補正できるため、より目的に合った調整が可能です。さらに、一番低い周波数は40Hzと60Hzの切換式となっています。
イコライザー回路にはローノイズPNP型シリコンプレーナートランジスタを初段と2段を使用し、従来の2倍のB電圧をかけた新設計CE帰還による直結3段NF型回路を採用しており、低歪率、広ダイナミックレンジを得ています。この新開発の回路は直流から高周波領域までの広帯域にNFがかけられるため、バイアスの安定度が飛躍的に改善されています。
また、ノイズは従来のNPN型シリコントランジスタとくらべて中高域のノイズが低域のノイズと共に減少しています。
全ての入出力端子にレベル調整ボリュームを搭載しており、接続する機器との関係や、同じレベルでの切換比較試聴が可能となっています。
テープモニターセレクト機能を搭載しています。
2系統のプリアウト端子を搭載しています。
ピンクノイズジェネレーターを内蔵しており、オーディオチェックが可能です。
別売りオプションとしてウッドケースがありました。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
入力端子 | Phono1、2(左右独立ボリューム付き) Mic L/R Tuner、Aux1、2(左右独立ボリューム付き) Tape play1、2 |
入力感度/インピーダンス | Phono:1.2mV/50kΩ Mic:1.2mV/300kΩ DIN:120mV/80kΩ Aux、Tape play:120mV/80kΩ |
Phono最大許容入力 | 120mV |
出力端子 | Pre out1、2(2のみ左右独立ボリューム付き) Rec out1、2 |
DIN端子 | Tape play1に内部接続 |
出力インピーダンス | Pre out:最大5V、定格1V/0.5kΩ Rec out:300mV/12kΩ DIN:300mV/80kΩ |
周波数特性 | Phono:RIAAカーブに対し±0.5dB Mic、Aux:18Hz~50kHz ±0.5dB(サブソニックフィルター搭載) |
高調波歪率(1kHz) | 0.03%以下(1V) |
混変調歪率(1kHz) | 0.1%以下(1V) |
S/N(IHF) | Phono:80dB Mic:85dB Aux:100dB |
残留雑音電圧 | 0.1mV |
トーンコントロール | SEA7素子(40/60、150、400、1k、2.4k、6k、15kHz) 各±10dB 可変方式:連続式 トーンディフィートスイッチ搭載 |
ミューティング | -20dB |
テープモニター | 2系統 |
ピンクノイズジェネレーター | 搭載 |
アース端子 | 搭載 |
サブソニックフィルター | 18Hz:-3dB -18dB/oct |
使用半導体 | トランジスタ:20個 ダイオード:6個 |
電源コンセント | 連動:3系統 非連動:2系統 ※合計300W |
電源 | AC100V(120V/220V/240V切換可能)、50Hz/60Hz |
消費電力 | 4.5W |
外形寸法 | 幅420x高さ138x奥行296mm |
重量 | 8.5kg |
別売 | 木製アンプケース WAC-3(¥5,000) |