VICTOR AST-217TSb
¥110,000(1970年頃?)
解説
SEA装置を内蔵したFM/AMレシーバー。
5分割のSEA装置を搭載しています。
SEA回路はコイル、抵抗、コンデンサーによる直列共振回路で構成されており、共振周波数に対して最小インピーダンスとなることを利用した構造となっています。SEAでは、例えば60Hzと150Hzのツマミを両方動かした場合、その中間の周波数における総合特性は、その周波数における両SEA特性の和となります。
また、ディフィートスイッチも搭載しています。
出力回路には準コンプリメンタリーITL、OTL回路を採用しています。
また、プリ-メイン独立端子を搭載しており、別々に使用することもできます。
スピーカーセレクターやローフィルター、ハイフィルター、テープモニター、モードスイッチ、ラウドネススイッチなどの機能を搭載しています。
FMチューナー部にはFETを使用し、高感度化を図っています。
ミューティングやAFCスイッチを搭載しています。
別売りオプションとしてウッドケースがありました。
機種の定格
型式 | SEA装置内蔵ソリッドステートユニバーサルアンプ |
<FMチューナー部> | |
回路方式 | 高周波1段、中間周波5段、他励発振型スーパーヘテロダイン方式 |
アンテナ入力 | 300Ω(平衡型) |
受信周波数 | 76MHz~90MHz |
感度(IHF) | 1.0μV(84MHz) |
イメージ比 | 70dB以上(84MHz) |
S/N比 | 60dB以上(100%Mod、1mV入力) |
周波数特性 | 10Hz~20kHz ±1dB |
歪率 | 0.8%以下(100%Mod) |
<FM-MPX部> | |
回路方式 | バランス検波型、スイッチング方式 |
セパレーション | 40dB以上(1kHz) |
歪率 | 0.8%以下 |
フィルター | SCAフィルター搭載 |
<AMチューナー部> | |
回路方式 | 自動発振型スーパーヘテロダイン方式 |
受信周波数 | 535kHz~1605kHz |
感度(IHF) | 20μV(1000kHz) |
イメージ比 | 45dB以上(1000kHz) |
アンテナ | バーアンテナ使用 |
<オーディオ部> | |
回路方式 | 準コンプリメンタリーOTL方式 |
ミュージックパワー | 140W(70W+70W、歪率1%、1kHz) |
実効出力 | 100W(50W+50W、歪率0.5%、1kHz) |
周波数特性 | 30Hz~30kHz ±0.5dB(Aux) |
歪率 | 0.1%以下(出力30W、1kHz、片チャンネル) 0.1%以下(出力1W、1kHz、片チャンネル) |
入力感度/インピーダンス | Mag:1.5mV/50kΩ Aux:180mV/100kΩ Main:1V/100kΩ Tape head:1.8mV/150kΩ Tape play:150mV/100kΩ X-tal:140mV/1MΩ |
SEAコントロール | 60Hz、250Hz、1kHz、5kHz、15kHz 各±10dB |
ラウドネスコントロール (Volume -20dB) |
+6dB(100Hz) +3dB(10kHz) |
S/N比(Volume max、 トーンコントロール中点、 実効出力時) |
MAG:-70dB Aux:-75dB Tape head:-70dB |
イコライザー | NF型RIAA |
残留雑音 | 0.5μW以下(8Ω) |
出力端子 | スピーカー:4Ω~16Ω |
<総合> | |
付属回路 | 同調指示メーター FMモノ-ステレオ自動切換ランプ AFCスイッチ SEA装置切換えスイッチ テープモニタースイッチ モードスイッチ ラウドネススイッチ スピーカー切換スイッチ ハイカットフィルター ローカットフィルター プリメイン端子 ステレオヘッドホン端子 DIN録再端子 パワートランジスタ保護回路 |
使用半導体 | トランジスタ:42個 FET:1個 ダイオード:35個 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
ヒューズ定格 | 3.3A |
消費電力 | 無信号時:13W 定格:126W 最大出力時:230W |
外形寸法 | 幅508x高さ112x奥行335mm |
重量 | 12kg |
別売 | ウッドケース WAC-1(¥6,000) |