VICTOR Zero-FX5
¥59,800(1台、1986年発売)
解説
ファインセラミックス技術を投入したブックシェルフ型スピーカーシステム。
音楽の基準ピッチである440Hzを重視して設計されています。
低域には33.5cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはクロスカーボンとファインセラミックスを組み合わせたラミネート・ダイアフラムを採用しており、剛性と内部損失、軽さの最適バランスを追及することで、音速を上げながら共振を抑制しています。
また、磁気回路には直系145mmの大型マグネットを採用しています。
中域には12cmコーン型スコーカーを搭載しています。
振動板には高度なファインセラミックス技術を活かしたC.F.D.C(クロスカーボン・ファイン・ダイヤモンド・セラミックス・ウィスカー・コンポジット)ダイアフラムを採用しています。この振動板は、カーボンファイバーにダイヤの単結晶粒子と炭化シリコンのウィスカーを添加した構造となっており、高音質化を図っています。
高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板にはF.D.C(ファイン・ダイヤモンド・セラミックス)ダイアフラムを採用しています。この振動板はチタン基材とアモルファス・ダイヤ被膜の間にファインセラミックス層を設けることで金属とダイヤの結合力を強め、安定性と高度を高めています。また、リニアリティの良いタンジェンシャルエッジとの一体構造によって微小レベルと大入力時の応答性をさらに正確にしています。
ネットワーク部はフローティングマウントや2分割構造によって振動と各種の干渉歪を排除しています。
また、配線材にはOFCを使用しており、カシメ接続によって半田付けによる音質劣化を防いでいます。
エンクロージャーのフロントバッフルにはスーパー楕円バッフルを採用しており、回折効果による音波の乱れを低減し、スムーズな指向特性を得ています。また、フロントバッフルは厚さ25mm、リアバッフルは50mm厚としており、強度を高めるとともに重量バランスのチューニングが施されています。
さらに、エンクロージャーの組立には、ビクター独自の高速度高圧組固めを採用しており、約300気圧の高圧力で6面全部を一挙に組固めすることで高精度で頑丈な構造を実現しています。また、この組立方法では熱を加えないため、接着面がもろくなることもありません。
内部の吸音材には振動ノイズが極めて少ない100%ウール吸音材を採用しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型・防磁タイプ |
ユニット | 低域用:33.5cmコーン型 中域用:12cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
インピーダンス | 6Ω |
周波数特性 | 40Hz~50kHz |
最大入力 | 150W(瞬間最大300W) |
クロスオーバー周波数 | 500Hz、4kHz |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
外形寸法 | 幅380x高さ665x奥行351mm |
重量 | 30.0kg |
付属 | スピーカーコード(3.5m) |