VICTOR SX-V1A-M
¥158,000(2台1組、1997年頃)
解説
SX-V1の改良型にあたるスピーカーシステム。
マホガニー無垢材キャビネットと真鍮ダイキャストボードによるユニフレームバッフルボードなどの新技術を投入して作られたスピーカーシステム。
低域には14.5cmのコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットにはクルトミューラー社製コーンを採用しており、内磁型アルニコ磁気回路でドライブすることでファンダメンタル帯域のしっかりしたエネルギーバランスを獲得しています。また、新形状のスパイダーサスペンションを振動板、ボイスコイルと一体化しており、微小信号の再生能力を高めています。
ユニットハウジングには非磁性体で高い剛性を持つステンレスを使用し、電気、磁気、機械的歪を低減し、聴感上のS/Nを改善しています。
高域には2.5cmソフトドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板には優れた指向特性と微小入力時の立ち上がりをもつ羽二重シルクソフトドームを採用しており、厚さ2.5mmの真鍮ベースプレースを介してバッフルと一体化しています。これをポット型ヨークのアルニコ磁気回路によって強力にドライブしてます。また、ポールピースには低炭素鋼にアニール処理を施して採用しており、音のねばりを向上しています。
さらに、ショートホーン型のフォーカシングダイレクターの採用などによって明確な音像と広がり感のある音場を実現しています。
ネットワーク部にはフィルムコンデンサーと空芯コイルを採用しています。
入力端子にはバナナプラグ対応の金メッキ端子を採用しており、キャビネットにダイレクトマウントすることで剛性を高めてます。
バッフルボードにはユニフレームバッフルを採用しており、トゥイーターとウーファーをできる限り近づけて金属バッフルボードに直接取り付けることで音像の一元化を達成しています。
このバッフルボードの素材には剛性が高く減衰音が美しい真鍮ダイキャストボードを採用しています。また、共振分散のためのリブやバッフルボード前底部の真鍮製エンドピンにより、聴感上のS/Nや音像密度を大幅に向上しています。
さらに、サブバッフルには針葉樹系高密度材を採用しており、低音ピッチを安定させて弾み感を向上させています。
キャビネットには響きが美しいマホガニーを無垢のまま使用しており、いったん組み上げた後に新開発の樹脂含浸を施すことで、無垢材特有の経年変化を解決しています。
さらに、すべての稜に丸みを持たせたフラッシュサーフェス化で、音波の回折現象を抑えて、音場の濁りを低減しています。また、ビクター伝統の木工技術を駆使して表面を丹念に磨く事で接合面をフラットにし、木目の美しさをより引き立てています。
別売で専用のスピーカースタンドがありました。
このスタンドは、SX-V1と同様に樹脂含浸が施された無垢マホガニーで作成されています。また、不要な振動を支柱を介してスタンド底部のウェイトでアースする3点支持方式を採用しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁型(EIAJ) |
ユニット | 低域用:14.5cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
インピーダンス | 4Ω |
定格入力(EIAJ) | 30W |
最大入力(EIAJ) | 120W |
周波数特性 | 55Hz~30kHz |
クロスオーバー周波数 | 4kHz |
出力音圧レベル | 87.5dB/W/m |
外形寸法 | 幅200x高さ343x奥行263mm |
重量 | 8.3kg |
別売 | スピーカースタンド LS-V1-M(2台1組、¥40,000) |