VICTOR SX-900spirit
¥350,000(1台、1995年頃)
解説
SX-1000Laboratoryから受け継いだ技術を投入して開発された3ウェイスピーカーシステム。
低域には31.5cmのコーン型ユニットが採用されています。
振動板には、CFRP発泡ハイブリッド振動板が採用されています。この振動板はパルプコーンをベースに、樹脂発泡の中間層と、カーボンクロスにポリプロピレン樹脂マトリクスを使用したCFRP(炭素繊維強化プラスチック)発泡ハイブリッド三層振動板となっています。適度な内部損失を保ちながら、剛性と音速で紙の約1.5倍、曲げ剛性は11倍という強さを実現しています。
中域には8.0cmのドーム型ユニット、高域には3.0cmのドーム型ユニットが採用されています。素材には、セラミックスのベース基材にアモルファスダイヤをコーティングし、広帯域で高音速化を実現したファインダイヤモンドセラミクスを採用しています。
キャビネットは、木の響きにこだわり、素材にはカナダ産のカエデが採用されています。
この素材を38mm厚のカエデプライウッドとし、フロントバッフルに採用しています。
さらに、設計に最新のコンピューター技術を導入し、独自のサウンドインテンシティ法により各スピーカーユニットの最適取り付け位置を実現した、Gラインユニット配置となっています。
また、キャビネット本体の指向特性を改善したスーパー楕円バッフルを採用し、モーダル解析による補強、天然100%ウールを吸音材に採用するなど、固有音のないピュアな再生を目指し様々な工夫がなされています。
ネットワークはバイワイヤリング対応の入力端子を採用し、ネットワークも3分割ネットワークを採用することで相互干渉による音質劣化を防いでいます。
本体の振動をきれいに減衰させ、同時に剛性を高めるため、インディペンデントベースを採用しています。
スピーカー底部の四隅を4点独立で支持し、さらに緩衝材を介し響きの美しいパイン材で囲んでいます。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
ユニット | 低域用:31.5cmコーン型 中域用:8.0cmドーム型 高域用:3.0cmドーム型 |
インピーダンス | 6Ω |
最大入力(EIAJ) | 180W |
周波数特性 | 30Hz~50000Hz |
クロスオーバー周波数 | 420Hz、4800Hz |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
外形寸法 | 幅440x高さ845x奥行369mm(スタンド、ネット含む) |
重量 | 50kg |
付属 | サランネット スピーカースタンド |