VICTOR SX-1000LABO
¥800,000(1台、1990年頃)
解説
ビクターのスピーカー技術の粋を結集して、一台一台手作りの工程に妥協をすることなく作られたLaboratoryシリーズのスピーカー。
低域には31.5cmのコーン型ユニットを採用しています。
このユニットの振動板には、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)発泡ハイブリッド三層振動板を採用しています。この振動板は、パルプコーンをベースに、樹脂発泡の中間層と、カーボンクロスにポリプロピレン樹脂マトリクスを採用したしており、適度な内部損失を保ちながら、剛性と音速で紙の約1.5倍、曲げ剛性は11倍という強さを得ています。
また、磁気回路にはアルニコマグネットを採用しています。
中域には8.0cmドーム型ユニットを採用しています。
このユニットには三層構造としたピュアファインセラミックスに、ピュアダイアモンドをコーティングした振動板を採用しています。
磁気回路には、アルニコマグネットを採用しています。
高域には3.0cmのドーム型ユニットを採用しています。
このユニットの振動板は薄さ30μmの100%結晶ダイアモンド製のピュアダイアモンド振動板を採用しています。これにより、音速が16,500m/sという値を実現しています。
磁気回路には他のユニットと同様アルニコマグネットを採用しています。
キャビネットにはカナダ産のカエデ材を採用し、フロントバッフルはツキ板を含め38mmの厚さとしています。
表面材は、カエデ一本からわずかしかとれないバーズアイを厳選しイタリアでグレーに染色したものを採用しています。
専用スタンドは4点独立式支持フット(インディペンデントベース)をパイン材で囲み、システムの自然な響きをそこなうことなく、床からの影響を抑えています。
ネットワークはバイワイヤリング対応の金メッキ入力端子を採用しています。また、3分割ネットワークにより、各ユニットの相互干渉による音質劣化を防いでいます。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・フロア型 |
ユニット | 低域用:31.5cmコーン型 中域用:8cmドーム型 高域用:3cmドーム型 |
インピーダンス | 4Ω |
最大入力(EIAJ) | 180W |
周波数特性 | 25Hz~80000Hz |
クロスオーバー周波数 | 440Hz、5000Hz |
出力音圧レベル | 90dB/W/m |
外形寸法 | 幅550x高さ926x奥行370mm(スタンド、ネット含む) |
重量 | 82kg |
付属 | サランネット、スピーカースタンド |