オーディオの足跡

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UT-50の画像
 解説 

真空管全盛期に製造された真空管を使用した管球式プリメインアンプ。

約14dBのゲインを持つNFB型プリアンプが設けられています。このプリアンプ部には、4系統の入力セレクター、レコーディング・モニター機構、ボリューム・コントローラーを搭載しています。

プリアンプ部のみでなく、電力増幅部を除いた全電圧増幅段のヒーターをDC点火とすることにより、実用上のハムレベルを検知外としています。

パワーアンプ部にはムラード型プッシュプル方式を採用しています。また、NFBについては、出力トランスにNFB専用巻線を設け、そこからパワーアンプ部の初段管のカソードに約14dBのNFBをかけています。
プッシュプル方式電力増幅段には6L6GCを用いており、本来のビーム管接続ではなく、ウルトラリニア接続として3極管特性を得ています。また、6L6GCは安定性の面で優れたセルフバイアス動作としており、1本の6L6GCに1つのバイアス回路を単独に設けることで高い信頼性を確保しています。この6L6GCは、プッシュプル動作の場合50W以上のパワーを得ることができますが、信頼性と長寿命化を考慮し、22W+22Wの動作としています。

電圧増幅段にはドイツ・シーメンス社製ECC83とECC82、出力管にはアメリカ・ゼネラル・エレクトリック社製6L6GCを採用しています。
また、出力トランスや電源トランス、チョークコイルは全てタムラ製作所の特注品を採用しています。

電力増幅管にアンバランス電流が流れても、出力トランスの1次インダクタンスでの変動が少ない定インダクタンス設計の出力トランスを採用しており、各種調整回路がありません。

プリント基板に起因する固有の音を排除するため、ベテラン職人による手作業配線を採用しています。

新開発の焼入れ銅ピンポイントフットを3点支持で採用しています。さらに、ピンと受け皿が本体底板と一体になっています。

ステンレスバー製のカバーを装備しています。

WBT社製スピーカー端子(WBT-0735)を採用しています。

4系統の入力端子と、1系統の入出力端子を搭載しています。

スピーカーの適合インピーダンスは8Ω~16Ωとなっています。

UT-50はタンノイ社のリファレンス用としても使用されます。

機種の定格
型式 プリメインアンプ
入力感度 220mV(最大出力)
最大出力 22W+22W
ダンピングファクター 約9
周波数特性 20Hz~20kHz(フラット)
歪率特性 0.1%以下(1W、1kHz)
残留雑音 1mV以下(8Ω)
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 約120W(最大出力時)
約100W(無信号時)
最大外形寸法 幅320x高さ203x奥行328mm(突起部含む)
重量 17.5kg(ピンポイントフット含む)