オーディオの足跡

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U・BROS-24の画像
 解説 

ステレオ構成とすることでローコスト化を図ったステレオパワーアンプ。

パーツのクオリティを落とさずにローコスト化を図るため、基本的にU・BROS-23のパラレル・プッシュプルとし、ステレオ版とした構成になっています。

パワーステージには西ドイツ時代に製造されたシーメンス社製EL34/6CA7を採用しています。これをプッシュプル動作させ、各々のカソードにアウトプット・トランスの専用巻線からNFBを均一かつ安定に欠けることによって、3極管の優れたクォリティと多極管のハイパワー特性の両立を図っています。
なお、初段はSN比の優れたECC83/12AX7/7025Aを低負荷で使用しています。また、位相反転段はECC82/12AU7によるカソード結合型となっています。

アウトプット・トランスのNFB専用巻線から初段のカソードに12dBのNFBをかけています。このフィードバック量は、ホーン型やドーム型などのこと名ったスピーカーシステムを負荷とし、それぞれのスピーカーシステムとベストマッチングとなるように決定されています。

回路構成は徹底したシンプル化を行っていますが、それでも低域で時定数が2段、高域で時定数が3段あるため、位相補正を必要とします。U・BROS-24においては、低域は1次インダクタンスが大きく確保でき、かつ1次インダクタンスの変動を極力抑えたアウトプットトランスの使用により、また、アウトプットトランスの位相特性を極限まで向上させ、かつ独自の微分型と積分型の位相補正回路により、全周端数帯域にわたって極めて安定にNFBをかけることに成功しています。

U・BROS-24の真空管は、上杉研究所特製のエージングマシーンで充分なエージングを行った後に、電流値の揃ったマッチド・ペア・チューブを厳選して使用しています。また、アウトプットトランスは、プッシュプルを構成する2本1組の真空管に、たとえバラツキがあったとしても特性的には問題とならない、1次インダクタンスがほぼ一定となる設計が採用されています。
これにより、DCバランス回路を排除しています。

電源部は余裕度を極めて高く設計しており、パワートランスからの発熱を実用上低く抑えています。
また電源回路には定電流回路を用いずに大容量パワートランスとチョークコイルを用いた構成を採用しており、さらにコンデンサーの容量は、ヒアリング・テストとパルス波形による安定性で決定しています。

4Ω/8Ω/16Ωの3系統の出力回路を設けてあります。
また、最適負荷曲線が非常にブロードとなるように設計されているため、8Ωのスピーカーシステムをアンプの4Ωの出力端子に接続したとしても、特にミス・マッチングとはなりません。

トランス類には上杉研究所とタムラ製作所が共同で開発した高級品を採用しています。
アウトプットトランスは、パワーチューブの負荷となる1次巻線、スピーカーシステムと接続される2次巻線の他に、メインループ用NFB3次巻線、パワーチューブ用のカソード・フィード・バック4次巻線を備えた構造となっています。

電源ブロック、バイアスブロック、増幅段ブロックなど、各ブロックごとに分けた配線を採用しています。
また、レベルコントローラーを初段管のすぐそばに配置し、レベルコントローラーへの配線にシールドワイヤーを使用せず、かつ最短配線とすることで、レベルコントローラー調整による音質劣化を抑えています。
配線は熟練職人によるハンドメイドとなっています。

シャーシは、1.6mm厚の高級鉄材を折り曲げ加工した後に、溶接部の全てにハンダを流して研磨し4隅のアールを出した、独自のハンドメイド仕上げとなっています。

真空管は、全て真空管全盛時代に製造されたものを使用しています。

シャーシ前方に、2系統の入力セレクターと左右連動のレベルコントローラー、パワースイッチを搭載しています。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
出力段 EL34/6CA7による
プッシュプル/カソード・フィードバック接続
入力感度 1.2V
入力インピーダンス 100kΩ
定格出力 45W+45W(連続出力)
出力インピーダンス 4Ω、8Ω、16Ω
再生周波数帯域 20Hz〜20kHz
(レベルコントローラーのいかなるポジションでも)
歪率 0.1%以下
ダンピング・ファクター 15
残留雑音 0.2mV以下(8Ω負荷)
消費電力 約280W(最大出力時)
外形寸法 幅340×高さ232×奥行346mm
重量 約31kg