オーディオの足跡

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U・BROS-21の画像
 解説 

限定販売された300Bアンプ UTY-10の好評を受け、継続生産品として開発されたモノラルパワーアンプ。

基本構成はUTY-10と同じで、シャーシを少し大型化することでパーツレイアウトにゆとりを持たせています。また、電源部の300Bフィラメント整流回路や高圧整流回路を強化しています。

回路構成は、ECC83によるトップステージ、ECC83によるP-K分割型フェーズ・インバーター・ステージ、ECC82によるプッシュプル構成のドライバーステージ、300Bによるセルフ・バイアス・プッシュプル・パワー・ステージといった構成になっています。
ECC83による直結回路は、十分なブリーダー電流を流し、供給電源の十分な安定化を図ることで、安定動作を実現しています。

電源部は高信頼性ダイオードによるブリッジ整流となっており、パワー・チューブが直熱型3極出力管の300Bである関係上、電源系に5AR4/GZ34という傍熱型2極管を用い、スイッチON直後に高圧が発生することを防いでいます。

出力管に採用されたゴールデン・ドラゴン/300Bには基本的にGD300Bスーパーが使用されています。
U・BROS-21では、このGD300Bスーパーを、上杉研究所特製のエージング・マシーンでエージングし、さらに性能テストによる選別を行った厳選品のみ使用しています。

MT管のECC83およびECC82には、上杉研究所の仕様に基づき、昭和40年代の後半に松下電器産業K.K.電子管事業部に特別注文した、ナショナル・ブランドの高信頼管を使用しています。
また、傍熱型2極管の5AR4/GZ34には、軍事用として製造されたロシア製の高信頼管を選別して使用しています。

トランス類には、上杉研究所とタムラ製作所が共同で開発した高級品を採用しています。このトランスのターミナルやケーシングの仕様は、厳しい宇宙衛星用等の規格と同等の高信頼度設計となっています。
アウトプット・トランスは、パワーチューブの負荷となる1次巻線、スピーカーシステムと接続される2次巻線のほかに、メイン・ループ用NFB3次巻線を備えた構造となっています。

電源ブロック、バイアス・ブロック、増幅段ブロックといった具合に、各ブロックを分けた配線が採用されています。
また、レベルコントローラーを初段管のすぐそばに配置し、レベル・コントローラーへの配線にシールドワイヤーを使用せずに最短配線としたことで、レベルコントローラーの調整による音質変化がありません。
配線作業は熟練職人によるハンドメイドとなっています。

U・BROS-21には決して無理をせずに小型化/コンパクト化が図られたデザインが採用されています。
正面より、向かって左がアウトプット・トランスで、→がパワートランスとなっています。中央部の大型管が2本の300Bで、その後部にECC82/12AU7、ECC83/12AX7、5AR4/GZ34の3本の真空管が配置されています。
後部の大型のカバー内には、大型コンデンサーが3個、チョークコイル、300Bフィラメント整流回路が設けられています。このカバーは、内部から4mm厚のアルミ板で共振をダンプしており、このダンプに関しては徹底したヒアリングテストにより決定されています。

機種の定格
型式 モノラルパワーアンプ
出力段 300B使用セルフ・バイアス方式プッシュプル・オペレーション
入力感度 600mV
入力インピーダンス 100kΩ
定格出力 20W(連続出力)
出力インピーダンス 4Ω、8Ω、16Ω
再生周波数帯域 20Hz〜20kHz
(レベルコントローラーのいかなるポジションでも)
歪率 0.1%以下
ダンピング・ファクター 約10
残留雑音 0.2mV以下(高調波成分含まず、8Ω負荷)
最大消費電力 約85W
外形寸法 幅365×高さ232×奥行310mm
重量 約24kg