TRIO KL-7050
¥45,000(1台、1972年頃)
解説
トリオオリジナルトーンを目指して開発された3ウェイスピーカーシステム。
低域にはロールフリーエッジタイプの30cmコーン型ウーファーを採用しています。
磁気回路のヨーク部に、適度にエアーダンプされた小さな穴を空け、磁気回路部とチャンバーによって作られた空気室にこもった空気の流通をはかり、低域における歪の発生を防止しています。
中域にはバックキャビティを搭載してユニット間の干渉を抑えた16cmのコーン型スコーカーを採用しています。
スコーカーのfoを、クロスオーバーポイントより低い点に下げてあり、またダンパーのコンプライアンスを大きくとり、キャビティ内の吸音材を増強し、マグネットを増強するなど、クロスオーバーポイントから歪を追放しています。
高域には6.5cmのホーン型トゥイーターを採用しています。
アルミダイキャスト製の球型セクトラルホーンで、30゜の指向特性を、0゜特性と同様に保っています。
また振動板には超硬質ジュラルミンを使用し、超高域での不要な分割振動を押えています。
エンクロージャーの前面にスライド式のアッテネーターを搭載しています。
エンクロージャーはバスレフ型となっています。
バスレフ型固有のブーミーな低音を抑えるため、制動型バスレフダクトを採用しており、引き締まった低音再生の実現を図っています。
また、素材についてはヒアリングテストから再検討し、バッフル面にはラワン合板を、他の部分にはホモゲン材を採用しており、共振の防止を完全とするとともに明るく抜け切った低音再生を図っています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 | ||||
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型 中域用:16cmコーン型 高域用:ホーン型 |
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周波数特性 | 30Hz~20,000Hz | ||||
インピーダンス | 8Ω(フルレンジ、マルチチャンネル共に) | ||||
最大入力 (プログラムソース時) |
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音圧レベル | 101dB | ||||
クロスオーバー周波数 | フルレンジ:600Hz、6kHz、12dB/oct マルチチャンネル:500~600Hz、5kHz~6kHz |
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外形寸法 | 幅392x高さ660x奥行290mm | ||||
重量 | 23kg |