KENWOOD DP-3050
¥34,800(1993年頃)
解説
上級機種と同等の技術を投入したCDプレイヤー。
D/A変換のクロックには、上級モデルと同等のクロックを用いて、クロック自体を外部に独立させたディスクリート回路で構成したハイプレシジョンマスタークロックを採用しています。電源ラインやグランドラインからのノイズの影響えを防ぐ事で、マスタークロックの純度が向上しており、1bitD/Aコンバーターを正確に動作させています。
さらに、オーディオ帯域でのS/Nの向上のため、ゼロシフトノイズシェーパーを採用しており、再量子化ノイズをオーディオ帯域外に押しやり、高周波部のノイズをカットし、より純度の高い再生を可能としています。
ピックアップ部には、AB-CLASSピックアップアクチュエーター駆動回路を採用しています。
従来のトラッキング運動(サーボ運動)を支えるアクチュエーター駆動回路を動作中点に置くと、不連続動作を引き起こす基準点となり、グランドを経由して侵入してくるアクチュエーター運動によってグランド電位が内部から揺すられ、音質劣化を起していました。
AB-CLASSピックアップアクチュエーター駆動回路は、動作中点における不連続動作をなくしグランド電位の急激な発生を低減しています。
ピックアップのレーザーダイオードで読み取った信号が、AM/PMのノイズ変化により位相ずれを起すのを防ぐため、RF位相等価補償回路を搭載しています。
この回路では、AM/PMノイズの回り込みを見直し、RF信号での純度を失うことなく、低い方から高い周波数までの位相ずれを抑えています。
D/Aコンバーター直後の出力アンプには10kHz~20kHzにおける2次歪を抑えるカスケード差動型を採用しています。これにより、片チャンネルごとに正相逆相の出力誤差を抑制しています。
サーボ回路にはスーパーオプティマムサーボコントロールを搭載しています。
これは、あらかじめ設定されたエラー電圧をサーボ系に与えて、ディスクに傷があると瞬間的にピックアップに余分な力を加えない状態として傷を通過し、その後サーボコントロールを効かせて正確にトレースするという方式で、傷やヨゴレ、音圧振動に強くエラー発生を低減してます。
8倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを搭載しています。
出力レベルをリモコンでコントロールできるエレクトリックアウトプットボリュームを採用しています。
また、デジタル出力を搭載しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
読取り方式 | 非接触光学式読取り(半導体レーザー) |
回転数 | 約200rpm~500rpm(CLV) |
周波数特性 | 4Hz~20kHz(EIAJ) |
SN比 | 103dB以上(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 96dB以上(EIAJ) |
全高調波歪率 | 0.002%以下(EIAJ) |
チャンネルセパレーション | 96dB以上(EIAJ) |
ワウ・フラッター | 測定限界以下(EIAJ) |
出力レベル/インピーダンス | 固定出力:2Vrms/1kΩ(EIAJ) 可変出力:0V~2V(1.1kHz) |
ヘッドホン出力 | 20mW(16Ω) |
オプティカルデジタル出力 | -15dBm~-21dBm(発光波長660nm) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法) | 10W |
外形寸法 | 幅440x高さ107.5x奥行262mm |
重量 | 3.7kg |
付属 | リモコン |